ブラザー工業は2月7日、工作機械の生産工場をインド南部のベンガルール市近郊に建設すると発表した。2024年9月の完成を予定しており、総事業費は約20億円となる見込み。
ブラザーは、2030年度に向けたブラザーグループビジョン「At your side 2030」において「産業用領域」を注力領域として位置づけており、その最初の3カ年計画となる「CS B2024」(2022年度~2024年度)では、工作機械を扱う産業機器事業の大幅な成長を目指している。
インドは、現在14億人以上の人口を抱え、今後も人口増加と経済成長が続くことが想定され、自動車・オートバイ向けを中心に今後も大きな成長が見込まれる。この成長市場に向け、ブラザーは2022年3月にベンガルール市に、アフターサービス・テクニカルサポート・マーケティングを行うブラザーマシナリー(インド)(英語名:BROTHER MACHINERY INDIA PRIVATE LTD.)を設立した。このブラザーマシナリー(インド)に生産機能を追加し、ブラザーマシナリー(インド)から車で1.5時間ほど移動したトムクール地区にある日本工業団地(JIT)に新工場を建設する。
工作機械は現在、日本の刈谷工場および中国のブラザーマシナリー(西安)で生産しているが、新たにインドで生産を行うことで、インドの顧客により短納期で届ける体制を構築する。
新工場の完成予定は2024年9月で、同年12月の生産開始を目指している。また、CO2排出削減の取り組みとして、屋上に太陽光パネルを設置する。工場の稼働に必要な電力の一部は再生可能エネルギーで賄い、年間で約600トンのCO2排出削減を実現する予定。
<新工場の概要>
所在地:J-4,J-7 & J-8 Japanese Industrial Township Vasanthanarsapura 3rd Phase Industrial Area Tumkur Karnataka, 572138, INDIA
施設用途:工作機械の製造
着工予定:2023年春
完成予定:2024年9月
敷地面積:32,100㎡
建築面積:6,100 ㎡
建設延べ床面積:7,300 ㎡
<ブラザーマシナリー(インド)の概要>(2023年1月末現在)
会社名:BROTHER MACHINERY INDIA PRIVATE LTD.
所在地 SB111 112, 1st Stage, 2nd Cross, Peenya Indl Estate, Bengaluru, Karnataka, India 560058
事業内容:インドにおける工作機械のアフターサービス、テクニカルサポート、マーケティング(部品の修理と販売、セミナー開催、展示会対応、技術指導等)
設立日:2022年3月28日