三菱重工グループ、京都市中央卸売市場向け冷凍冷蔵倉庫をワンストップで受注

・FEEDと総合エンジニアリングにより、最適なソリューションを提供

・設備と土木建築の両面から最適設計を実施、全体で約1.5ヵ月の工期短縮を実現
・倉庫の稼働開始に合わせて冷凍冷蔵環境対応の物流機器を提供、物流のオペレーション最適化に貢献

 三菱重工業ならびに三菱重工グループの三菱重工交通・建設エンジニアリング(MHI-TC、横浜市西区)、三菱重工冷熱(東京都港区)は、1月27日、京都市中央卸売市場の仲卸業者でつくる京都塩干魚卸協同組合(京都市下京区)向けに、新設の冷凍冷蔵倉庫の設計から施工までを一括受注し、竣工を迎えたと発表した。同じく三菱重工グループの三菱ロジスネクストは、3月に予定されている同倉庫の稼働開始に合わせ、冷凍冷蔵環境に対応した冷凍仕様の物流機器を納入する。

 同倉庫は、グループ会社間の連携によって最適な事業運営設備・製品をトータルパッケージで提供する総合エンジニアリングにより、土木建築から機械設備までをワンストップで手掛けた。建屋から機器まで無駄のない最適な仕様で設計することができ、建屋と機電の工事における工程調整もグループ会社間で行えることから、効率的かつ最短工期での施工とコストダウンを実現した。

 具体的には、MHI-TCのエンジニアリング・土木建築技術と三菱重工冷熱の冷凍冷蔵技術を組み合わせることにより、土木建築と設備の両面から最適設計を実施し、全体で約1.5ヵ月の工期短縮を実現。また、倉庫内外の温度差を考慮し、結露対策として外壁と内部断熱パネルの間に結露水の排水経路を設置したほか、地盤の凍結対策として土間コンクリート下部に凍上防止管を設置しました。倉庫の稼働開始後には、三菱ロジスネクスト製の冷凍冷蔵倉庫用フォークリフトが導入され、物流オペレーションの最適化に貢献する。

 加えて、プラント建設や建築分野で培った3Dデザインや最適な機器を選定するシミュレーションツールなどを活用したFEED(Front End Engineering Design)により、検討初期段階から顧客に具体的な提案をすることで、着工の早期化にも寄与した。

 三菱重工グループは、長年の実績に裏付けられた豊富な製品・サービス群を核とし、これらを顧客ニーズに合わせて最適に統合、提供する総合エンジニアリングを通じて新たな付加価値を創造することで、冷凍冷蔵業界が抱えるさまざまな課題の解決に向けた省エネ化、自動化、脱炭素化に貢献していく。

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