・音声操作装置を世界で初めて搭載して正しく安全な検査を実現
㈱島津製作所は1月25日、精密万能試験機「オートグラフAGX-V2シリーズ」5モデルを発売すると発表した。
同シリーズは、世界で初めて音声操作装置を搭載した試験機。標準モデルに加えて、試験効率を高める「大型カラー液晶タッチパネル搭載モデル」、大型部品の試験が可能な「試験空間幅広モデル」、新素材開発に役立つ「制御装置別置きモデル」など計5モデルを用意した。島津製作所は、同シリーズの優れた性能と幅広いラインナップを活かし、炭素繊維強化樹脂(CFRP)や金属など素材開発や輸送機器関連の研究開発、品質管理に貢献する。
精密万能試験機は、材料の強度や力を加えた際の変化を測定する強度試験に使用されている。近年、電気自動車(EV)やカーボンニュートラル関連の開発要望が強まったことで、新素材・新構造の部品・製品が増え、強度試験の需要は高まりつつある。その結果、強度試験の普及とともに試験機操作の熟練度が低いオペレータが増え、操作性と安全性に優れた装置が求められてい?。また、試験回数を増やすためにより試験効率の良い装置も必要。
「オートグラフAGX-V2シリーズ」は、試験機として世界で初めて、オペレータが音声で操作できる。対応言語は日本語・英語・中国語で、特定のキーフレーズを使って指示する。音声指示を使用する動作は「試験の開始」「ピーク値(試験結果)の表示」「試験後に開始点へ戻る動作」など25種類から選んで組み合わせられる。音声指示を使用することで試験効率が向上するとともに、動作時の注意喚起につながる。
島津製作所は、1917年に初めて試験機を製造して以来、様々な研究開発や品質管理の現場に貢献してきた。多彩な試験機ラインナップの中でも、現行機種「オートグラフAGX-Vシリーズ」は高い測定精度・広い精度保証範囲など、世界最高性能・機能を有した島津製作所主力機種。サンプル破断による事故を防ぐ「飛散防止カバー」、誤操作による治具の衝突を未然に防ぐ「クロスヘッド自動停止機能」、手指の接触などを検知して緊急停止する「クロスヘッド緊急停止機能」、過負荷による装置破損を防ぐ「オーバーロード検出機能」などの安全機能も備えてきました。同シリーズは「オートグラフAGX-Vシリーズ」の性能・機能を受け継ぎつつ、より正しく安全な試験環境を実現する。
輸送機器、電機電子部品・化学素材は今後更なる成長が見込まれる。島津製作所は新たな付加価値を生み出し、関連業界の課題解決やクリーンエネルギー技術の普及に貢献していく。
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