岩谷産業、水素エネルギーの発信拠点となる研修所を建設

・次世代に向けた人材育成

 岩谷産業(大阪本社:大阪市中央区、東京本社:東京都港区)は1月23日、神戸ポートアイランド(兵庫県神戸市)に新しい研修所を建設すると発表した。同社は1930年の創業以来、LPガスのリーディングカンパニーとして、また産業ガスやマテリアル事業などを中心に事業を展開している。1941年に取扱いを開始した水素事業についても、さまざまな取り組みを行っており、同研修所を水素の利活用を通じ脱炭素社会の実現に向けた発信拠点とするとともに、水素エネルギー事業の推進に資する多様な人材の育成を目指す。

 新しい研修所では、環境に配慮したエネルギー源として、純水素型燃料電池や当社J-クレジットを活用したカーボンオフセットなLPガスや太陽光発電などを導入する予定。将来的には、自社で調達したグリーン水素やグリーンLPガスなども活用し、二酸化炭素を排出しないカーボンニュートラルな研修所を目指す。

 建設場所となる神戸市は、他都市に先駆けて「水素スマートシティ神戸構想」の下、カーボンニュートラル実現に向けて積極的に取り組んでいます。神戸空港島においては、岩谷産業ほか6社で構成する技術研究組合「HySTRA」の液化水素の受け入れ基地もあり、同社事業との親和性もある。

 また㈱大林組の設計施工により、大規模高層建築物では珍しい木材(「オメガウッド(耐火)」:大林組耐火木材技術)を使うことでCO2を固定化し、カーボンニュートラル実現に向けた先進的な研修所を目指す。大林組とは、国内有数の水素エネルギー研究開発拠点である岩谷産業中央研究所・岩谷水素技術研究所においても共同で、建物への液化水素冷熱を利用する日本初の実証に着手するなどの取り組みも行っている。

 岩谷産業は2030年に創業100周年を迎える。「住みよい地球がイワタニの願いです」の企業スローガンの下、新たな研修所においても「世の中に必要」となる人材を育成していくとともに、脱炭素社会の実現への取り組みを加速し、企業価値向上に向けて取り組んでいく。

<新研修所概要>

所在地:神戸市中央区港島南町4丁目3番1、7丁目2番1

敷地面積:10,065.80平方メートル

完成予定:2024年10月頃

 ニュースリリース