●年頭所感(2023年)日立建機株式会社 社長兼 CEO 平野耕太郎

 あけましておめでとうございます。年頭にあたり、ご挨拶を申し上げます。

 昨年の建設機械市場は、中国やロシア・CIS 以外では堅調な需要が継続し、マイニング市場も、高水準の資源価格を追い風にお客さまの投資意欲が継続しました。しかし同時に、新型コロナウイルスの影響は続き、中国・上海ロックダウンによるサプライチェーンの混乱や、新たにロシア・ウクライナ情勢問題も加わり、資材・物流費の高騰や金利上昇、インフレの加速など、舵取りが難しい経済環境でした。

 そのような中、日立建機には、日立グループから独立し、日本産業パートナーズと伊藤忠商事を新たに株主 として迎え入れる「筆頭株主の異動」と、ディア社と提携解消し「米州での本格的な独自展開の開始」という大きな二つの変化がありました。米州事業の立ち上がりは想定以上に好調です。引き続き、新たな資本構成 のもとで米州での独自展開を成功させるべく、日立建機グループ全社一丸となって取り組んでいきます。

 さて、現中期経営計画「Realizing Tomorrow’s Opportunities 2022(明日の好機をつかみとれ)」の最終年度も、残りあと 3 カ月です。4つの経営戦略「バリューチェーン事業の強化」「お客さまとのあらゆる接点で深化したソリューションを提供」「北中南米全域で実現」「変化に強い企業体質の形成」を軸に、引き続き収益 向上のための施策を進めて、現中期経営計画を完遂したいと思います。

 次期中期経営計画(23年度~25年度)については、現在、様々な内容を具体的に検討している段階です。私たちは、お客さまの課題やカーボンニュートラルに向けた需要構造の変化など、お客さまや世の中の急激な変化に柔軟に対応する必要があります。グループ内はもちろん、取引先やお客さまとしっかりとコミュニケーショ ンを取って、お客さまの期待を超えるソリューションを創り出してまいります。

 今、私たちは、70 年を超える歴史において、「第二の創業」とも呼ぶべき転換期にいます。「豊かな大地、豊かな街を未来へ」というビジョンを常に意識しながら、この転換を確実な成功につなげて、さらなる飛躍をめざします。

 最後になりましたが、2023 年が皆さんやご家族にとって健康で、穏やかな、そして明るい年になることを祈念 して、新年のご挨拶とさせていただきます。

 日立建機HP