オカダアイヨン、米国子会社によるTT&E 社の事業譲受と新会社設立を発表

 オカダアイヨンは12月12日、 2022 年 12 月 9 日の取締役会において、米国子会社である Okada America,Inc.(米国オレゴン州)が、Thoesen Tractor&Equipment Co.,Inc.(米国イリノイ州)、Chicago Machinery Co.(米国イリノイ州)及び Thoesen Tractor of Indiana,Inc.(米国イリノイ州)と事業譲受に関する契約を締結することを決議したと発表した。また当該事業譲受先として、3社を統合し Okada Midwest,Inc.(米国イリノイ州、Okada America,Inc. の 100%子会社)の設立についても併せて決議したと発表した。

 なお、譲受価額に関しては3社合算で、12,500 千 US$(1,750 百万円)。

※Okada America,Inc.はオカダアイヨンの 100%子会社。

■事業譲受の理由
 オカダアイヨングループは、建物解体やインフラ整備、資源リサイクル等で使用される解体環境アタッチメントの製造・販売を主たる事業とし、併せて林業機械や、木材破砕機等の大型環境機械、ケーブルクレーン等も取り扱っている。また、解体環境アタッチメントは海外需要にも対応し、北米を中心に欧州、アジアな どへの海外事業展開を積極的に行っている。

 とりわけ、海外事業に関しては、世界的に解体・インフラ関連需要が底堅く市場の安定的な伸びが期待 できるうえ市場開拓余力が大きく、2021 年 4 月からスタートした長期ビジョン「VISION30」において、 海外売上高 90 億円(2022 年 3 月期実績は 36 億円)、海外売上比率 30.0%(2022 年 3 月期実績は 18.0%) を目標に掲げて取り組んでいる。

 Thoesen Toractor & Equipment Co.,Inc.(以下 TT&E 社)、Chicago Machinery Co.(以下 CM 社)、 Thoesen Tractor of Indiana,Inc.(以下 TT&I 社)のグループ 3 社は米国中西部のイリノイ州シカゴに本 社を置き、TT&E 社は主に解体・スクラップ・資源リサイクル向けの建設機械修理サービス業務を中心に 建設機械の販売・リース業務を行い、CM 社は油圧ショベルの販売・修理・リース業務を担当している。また、TT&I 社はインディアナ州で業務を行う従業員が所属する会社となっている。

 オカダアイヨンの北米事業に関しては、オカダアイヨン販売子会社の Okada America,Inc.(以下オカダアメリカ)が 3 拠点 を有し、建機ディーラー・レンタル会社向けに建機アタッチメントの販売事業を行っているが、海外 売上高のうち北米市場の占める割合は約 60%と最も重要な地域となっている。その北米事業を展開する上で、今回の事業譲受は以下の点から統合効果が期待できると判断した。

(1)北米における修理サービス体制の強化
 オカダアイヨンは日本国内では、各営業拠点に修理工場を併設しており、自社修理サービス体制はオカダアイヨンの強みの一つとなっているが、海外事業においては、まだ本格的な自社修理サービス体制が構築できていない。 TT&E 社グループは修理サービス業務を中心にしており、本件は北米における修理サービス体制強化に繋 がるものと考えている。

(2)シカゴ地域を中心としたエンドユーザー向け商圏の獲得

 米国中西部イリノイ州シカゴを中心とした地域は、老朽インフラ整備や解体・スクラップ・リサイクル需要としては肥沃なマーケットでありながら、オカダアメリカの市場開拓率は低く地域的な課題だったが、本件により TT&E 社グループが有するエンドユーザー向けの商圏を獲得できることはメリットが大きいものと考えている。

(3)TT&E 社グループとオカダアメリカの双方の強みの補強によるシナジー効果

 TT&E 社グループには営業専任者が在籍せず、修理サービスからの“待ちの販売”が中心だったが、オカダアメリカの傘下に入ることで営業強化による更なるユーザーの開拓・深耕が期待できる。また、オカ ダアメリカにとっては、グループ傘下に修理サービス部隊を保有することで、より高度な修理技術を必要とする圧砕機や破砕機等の販売強化が期待できる。このように将来に向けて、双方の強みを補強でき、シナジー効果が期待できるものと考えている。

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