住友ベークライト(東京都品川区)は11月30日、中国子会社である南通住友電木有限公司で、同社敷地内に安全安心・省エネ・環境負荷の少ない工場を新規に建設し、 生産能力を増強すると発表した。
■背景
南通住友電木有限公司は2007年にフェノール樹脂生産工場として南通経済技術開発区に設立した。その後、第二期、第三期工事と工場拡大を進め、現在ではフェノール樹脂生産に加え、フェノール樹脂成形材料、液状エポキシ剤、フィルムシートの生産を行っている。
特にフェノール樹脂成形材料については、自動車市場を中心としてブレーキピストン、プーリー等の機構部品からの金属代替、またモーター等の電装部品に使用され、近年では自動車の電動化、軽量化による需要増に加え、中国が目指すカーボンニュートラル実現への再生可能エネルギー関連部品用途への使用が高まってきている。
■概要
今後、更に拡大が見込まれる中国市場に対応するため、現在の南通工場敷地内に新たに生産能力を約2倍(約25,000t/年)に拡大した工場を建設することを決定した。
中国で厳しくなりつつある安全・環境規制に対応させるため、最新の生産工程として、工程自動化、AI 、IoT による工程監視に加え、エネルギー利用の高効率化と最新の環境保護装置の採用による安心・ 安全で環境に負荷が少なく、且つ省エネルギーの工場を建設し、カーボンニュートラルの実現に寄与してきた。
<新工場詳細>
所在地:江蘇省南通市南通经济技术开发区港口工业3区通达路81号
敷地面積:全敷地面積 100,000㎡(うち新工場 約16,000㎡)
操業開始予定:2024年度初頭(予定)
主要生産品目:フェノール樹脂成形材料
投資金額:約35億円(建物、生産ライン、付帯設備などを含む)
コメントを投稿するにはログインしてください。