・新開発のスマートフォンアプリで入庫から出庫までの全過程を無人化
・今年6月の実証試験に続き、千葉県のアウトレットモール駐車場で発展的な実証試験を実施
・利用者の駐車待ち時間短縮や利便性向上に寄与し、ショッピングや食事を楽しむ時間を新たに創出
三菱重工業と三菱重工グループの三菱重工機械システム(神戸市兵庫区)は11月18日、フランスのベンチャー企業であるスタンレーロボティクス社(Stanley Robotics、以下、SR社)の車両搬送用AGV(Automated Guided Vehicle)ロボット“Stan”を用いた自動バレーパーキングの実証試験(フェーズ2)を、千葉県印旛郡酒々井町のアウトレットモール「酒々井プレミアム・アウトレット」で18日から開始すると発表した。
今年6月に実施した、国内商業施設における日本初の自動バレーパーキング実証試験(フェーズ1)では、AGVロボットによる搬送性能の検証ならびに利用満足度の評価を行った。その内容を発展させた今回の実証試験(フェーズ2)では、新たに開発したスマートフォンアプリを導入し、入庫・車両搬送・駐車・出庫の全過程を無人で実行する自動バレーパーキングの実証を行う。今回の実証試験も、三菱地所グループの協力の下、三菱地所・サイモン(東京都千代田区)が開発・運営する酒々井プレミアム・アウトレットの関係者駐車場を利用し、施設関係者車両を対象に実施する。
今回の実証内容を社会実装することで、利用者が出庫する際、スマートフォンアプリにより自車の出庫状況や混雑状況を確認でき、駐車待ち時間を大幅に短縮できる。また、鍵をかけたまま車両を預けることができるため、利便性の向上と新型コロナウイルスの感染リスク低減に寄与する。一方、事業者にとっても、利用者に商業施設内でのショッピングや食事を楽しむ時間を創出するという新しい価値を提供できるメリットがある。三菱重工グループでは、国内の商業施設や空港、テーマパーク、複合施設、病院などで新しい駐車場の形となる自動バレーパーキングサービスを利用できるよう、実証で得られた知見を踏まえつつ、早期の事業化・社会実装に向けた取り組みを進めている。
三菱重工グループは、2021事業計画で掲げる成長戦略の一環として、カーボンニュートラル社会の実現に向けた「社会インフラのスマート化」によるソリューションビジネスの開拓に取り組んでおり、同プロジェクトは「CASE化(注2)を支えるインフラ」をテーマとするさまざまな取り組みの1つに相当する。また、三菱重工グループは、車両搬送用AGVロボットによる自動バレーパーキングサービスを人々の生活の中へいち早く提供することを通じ、安全で快適かつサステナブルな社会の実現に貢献していく。
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