アイダエンジニアリングが11月9日に発表した2023年3月期第2四半期連結累計期間(4~9月)の売上高は、中・大型プレス機械の工事進行基準売上の増加や為替影響等により32,164百万円(同19.5%増)となった。電子部品不足等の影響により売上がズレ込み、当初想定していた水準を下回った。利益面では、上記要因による売上不足に加え、原材料費、外注費、物流費等の原価高騰、高付加価値プレス案件やサービスの売上ズレ込み等による粗利率低下、販管費の増加等により、営業利益は716百万円(同10.3%減)、経常利益は789百万円(同18.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は495百万円(同10.3%減)となった。
受注高は、電気自動車関連の需要拡大に支えられ第2四半期累計ベースで過去最高の47,302百万円(前年同期比11.5%増)となり、受注残高は70,282百万円(前年度末比27.5%増)となった。
4~9月期における世界経済は、コロナ禍から正常化に向かいつつある一方、世界的な物価高騰、半導体・電子部品不足、ロシア・ウクライナ問題等の影響で、全体として減速局面にある。今後も、これらの問題の長期化に加え、エネルギー不足、米中対立等の地政学的リスクも懸念され、依然として先行きは不透明な状況。鍛圧機械製造業界は、国内の堅調な需要を反映した。鍛圧機械業界における第2四半期連結累計期間の受注は前年同期比12.0%増の79,570百万円(一般社団法人日本鍛圧機械工業会プレス系機械受注額)となった。
■セグメントごとの経営成績
日本: プレス機械売上が増加し、売上高は18,736百万円(前年同期比15.5%増)となったが、セグメント損益は原価高騰等に伴う粗利率の低下により288百万円の損失(前年同期は85百万円のセグメント利益)となった。
中国: 電気自動車関連のプレス機械売上増加により、売上高は5,331百万円(前年同期比30.2%増)となったが、セグメント利益はサービス売上の減少や販管費の増加により253百万円(同33.3%減)となった。
アジア: ロックダウン等で落ち込んだ昨年度からプレス機械とサービスの売上が回復し、売上高は5,433百万円(前年同期比128.0%増)となり、セグメント利益は増収により339百万円(同119.3%増)となった。
米州: プレス機械売上が増加し、売上高は8,197百万円(前年同期比39.2%増)となったが、セグメント利益は原価高騰等に伴う粗利率の低下により49百万円(同21.0%減)となった。
欧州:電子部品不足による売上ズレ込み等によりプレス機械とサービスの売上はともに減少し売上高は4,991百万円(前年同期比18.1%減)となったが、セグメント利益は粗利率の改善により87百万円(前年同期比15.3%増)となった。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2022年5月16日に公表値を以下のとおり修正した。2023年3月期(2022年度)の見通しについては、売上高は720億円(前期比15.3%増)、営業利益は34億円(同35.7%増)、経常利益は35億円(同43.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は23億円(同156.6%増)を予想している。
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