DMG森精機が11月7日に発表した2022年12月期第3四半期(1〜9月)連結業績は、工程集約、自動化、DX(デジタルトランスフォーメーション)化による粗利益率の改善が持続したことにより、売上収益は3,330億円(前年同期比21.4%増)、営業利益は268億円(同59.9%増)、税引前四半期利益は243億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は166億円(同67.8%増)となった。
連結受注額は、高水準を維持し前年同期比27%増の4,320億円となった。5軸加工機、複合加工機などの工程集約機を中心に自動化、フルターンキー化、DX化の需要が増加した。顧客への付加価値提供が浸透していることに加え、円安の影響もあり、2022年1月から9月の機械1台当たりの受注単価が49.3百万円(2021年度平均:39.4百万円)へと大きく上昇したことも受注額の大幅増加に寄与した。
連結受注の約20% を占めるサービス・補修部品の受注額も前年同期比23%増となった。また、半導体製造装置向けの超精密計測部品を製造・販売するグループ会社の㈱マグネスケールも高水準の受注を確保した。
地域別累積受注は、日本(構成比:14%)が前年同期比38%増、米州(同:20%)が同34%増、欧州(同:50%)が同21%増、中国(同:10%)が同21%増、中国を除くアジア(同:6%)が同47%増と、それぞれ伸長した。産業別には、宇宙、航空、医療、EV(電気自動車)関連、温暖化ガス排出削減関連など、新たな市場分野 が引き続き好調に推移した。
第4四半期以降も、工程集約、自動化、DX化を促進する工作機械の受注拡大が継続するものと考えており、2022 年度の連結受注見通しを再度増額修正し、5,500億円程度を見込んでいる(従来計画:5,300億円以上)。
また、 受注残高は、2021年末の1,640億円から、2022年9月末には2,740億円まで増加し、第4四半期以降の収益安定に寄 与する見込み。
■ 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
連結業績予想については、2022年5月12日公表した通期の連結業績予想を下記のとおり売上収益のみ修正した。
売上収益4,650億円(前期比17.4%増、前回予想4,500億円)、営業利益450億円(同95.1%増)、当期利益280億円(同108.0%増)。
コメントを投稿するにはログインしてください。