NTN、高効率固定式等速ジョイント「CFJ」の量産受注

・世界最高水準の伝達効率で自動車の燃費・電費の向上に貢献

 NTNは11月1日、世界最高水準の伝達効率をもつ高効率固定式等速ジョイント「CFJ」を自動車メーカ数社より量産受注したと発表した。世界最小・最軽量の固定式等速ジョイント「EBJ」の基本特性を維持しつつ、トルク損失率を50%以上低減した商品。

 脱炭素社会化を背景に、自動車業界ではCO2排出量の削減や省燃費化・省電費化に向けた取り組みが進められる中、エンジンやモータなどのパワートレインユニットの動力(トルク)をタイヤに伝えるドライブシャフトの構成部品である等速ジョイント(以下、CVJ)に対する高効率化のニーズがこれまで以上に高まっている。

 CVJがトルクを伝達する際、内部部品のボールがケージを押す力が一方向に片寄ることで部品間に摩擦が起きトルク損失が発生する。また、CVJの取付け角度が大きくなると、ボールがケージを押す力も大きくなり、トルク損失率は増加する。

 「CFJ」は、隣り合うトラック(転動溝)を互いに傾斜させた同社独自の「スフェリカル・クロスグルーブ構造*2」により隣り合うボールがケージを押す力の向きが交互となることで力の片寄りを抑え、トルク損失率を従来品比で50%以上低減している。また、その独自構造によりCVJの取付け角度が大きくなっても、トルク損失率の増加を大幅に抑えることが可能。

 今回「CFJ」の高効率性に加え、大きな取り付け角度におけるトルク損失率の低減を高く評価され量産につながった。

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