NECファシリティーズ、イビデン河間事業場新棟のクリーンルームと環境付帯設備の設計・施工を受注

・BIMを活用し、スマートファクトリーの迅速な立ち上げを支援

 NECファシリティーズ(東京都港区)は10月31日、イビデン(岐阜県大垣市)より、高機能ICパッケージ基板の生産能力増強投資に伴い建設される河間事業場新棟において、最新鋭の省エネ設備を導入したクリーンルームや各種環境付帯設備の設計・施工を受注したと発表した。

 この新棟は、ESG経営を推進するイビデンが次期中期経営計画の柱と位置づけ、最先端のDX技術を活用するスマートファクトリー。NECファシリティーズは設計にBIM(注1)を活用することで、2023年度下期の竣工に向けて迅速な工場立ち上げに貢献していく。

<河間事業場新棟の概要>
場所:河間事業場 (岐阜県大垣市河間町 3-200)
稼働時期:2023年度より順次稼働し、量産開始の計画

 NECファシリティーズは、24時間365日の安定稼働が必須とされる半導体工場を中心に長年、建設や施設管理の受託事業を展開してきた。今回、こうした実績から、NECファシリティーズがスマートファクトリーの実現に必要な技術力を有していると評価され、受注に至った。

 今回、NECファシリティーズは、最新鋭の省エネ設備を導入した高効率なクリーンルームを構築する。また工場へ供給する純水においては、全体水バランスを考慮した省資源化および再利用を行うとともに、工場で使用した薬品を含む排水処理の漏洩対策および環境基準を厳守するなど、環境負荷低減を考慮した設備を構築する。特に設計段階においては、BIMを活用し、生産装置と用力付帯設備の配置の最適化を図りながら、迅速な工場立ち上げを目指す。

 半導体製造にはクリーンルーム用の空気清浄システム、超純水製造システムなど様々なインフラを連動し安全に維持管理する技術力と経験値が必要であり、NECファシリティーズは電力・空調・純水・排水処理等を安定稼働させる総合的な施設管理技術を強みとしている。構築後のスマートファクトリーの効率的な運用管理を見据えて省人化を目的とした統合監視設備の導入を提案し、最適な工場施設運営に向けて建築、電気、設備に関する豊富な技術を結集し、プロジェクトを進めていく。

 NECファシリティーズは半導体業界で培ってきたノウハウと技術に一層磨きをかけ、今後も顧客の工場運営を支援していく。さらに、顧客工場のライフサイクルマネジメント(Factory Life Cycle Management)に、施設管理・建設・環境・不動産・保険の5つの事業によるTotal IFM(注2)で貢献し、経営視点での総合的な課題解決を支援していく。

注1:BIM(Building Information Modelling)
 測量・調査、設計段階から建物や設備の3次元モデルを導入し、その後の施工、検査、維持管理・更新の各段階で更新される管理情報と連携させるシステム。事業全体にわたる関係者間の情報共有を容易にし、一連の建設生産・管理システムの効率化・高度化を図ることができる。

注2:Total IFM (Integrated Facility Management)
 工場施設運営を経営戦略としてとらえ、工場を止めずに安定稼働させるための基盤を支えると同時に、効率的な設備改修計画等の提案・施工でお客様の投資効率を高め総合的な課題解決に貢献する、施設管理・建設・環境・不動産・保険の5つの事業のシナジー。

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