㈱牧野フライス製作所 が10月31日に発表した2023年3月期第2四半期累計(4〜9月)連結業績によると、売上高1,030億39百万円(前年同期比36.8%増)、営業利益54億3百万円(同90.3%増)、経常利益69億53百万円(同73.3%増)、純利益53億40百万円(同59.3%増)となった。
また、上期の連結受注は1,501億59百万円(同31.5%増)と、大幅に増加し、過去最高となった。為替が円安で推移したこと、第1四半期は全地域で好調だったこと、および第2四半期は中国において大型の受注が集中する状況が継続したことが主な要因。
■報告セグメント別受注状況(現地通貨ベース)
<セグメントI >(「個別」および国内連結子会社 )
牧野フライス製作所の国内受注は、前年同期に対して上回った。半導体製造装置の部品加工向けをはじめ、 自動車の金型向けなど幅広い産業から受注があった。下期も同様の状況が継続し、前年同期並みとなる計画。 2022年11月に、4年ぶりにリアル開催となる工作機械見本市JIMTOFに出展する。大型の部品や金型を効率 よく、高精度に加工できる5軸マシニングセンタや、自動搬送装置を用いた自働化の展示を予定している。半導体製造装置やEV(電気自動車)など、今後も成長が見込まれる産業はもとより、生産性の向上に取り組まれるさまざまな産業の顧客に具体的な検討をしてもらう提案する。
<セグメントII >( MAKINO ASIA PTE LTD )
アジアの受注は、中国を中心として、前年同期を上回った。中国は、前年同期、前四半期をともに上回り、過去最高となった。自動車の部品や金型向け、および電気電 子関連の金型向けを中心に、まとまった受注を複数獲得したことで好調が続いた。自動車向けは新エネルギー 車(NEV)関連の割合が増えている。下期は大型の受注が集中した上期に比べ、大きく減少する見通し。上期に比べ、大型の引き合い件数が減少している。前年同期に対しては上回る計画で、受注はまだ高い水準にある。
インドは前年同期を上回った。自動車の部品加工向けの受注があったことに加え、航空機向けの受注がまとまった。下期は自動車向けを中心に受注を獲得することで、前年同期を上回る計画。
アセアンは前年同期を下回った。自動車生産の回復が遅れている。半導体製造装置向けの受注は堅調が続いた。下期も同様の状況が継続し、前年同期並みとなる計画。
<セグメントIII >( MAKINO INC. )
アメリカの受注は前年同期を下回った。好調であった第1四半期に比べ、半導体製造装置、自動車など様々な産業において、引き合い件数が減少している。医療向けについては、人手不足に対応するための生産効率化に向けた受注があった。下期も前年同期を下回る計画。第2四半期の受注水準の維持に努める。
<セグメントIV >( MAKINO Europe GmbH )
ヨーロッパの受注は、前年同期並みとなった。下期も前年同期並みとなる計画。エネルギー価格の上昇により欧州の景気が影響を受ける中でも、需要の掘り起こしに努める。
期初の目論見通り、下期も高水準の受注を見込んでおり、各地域の下期受注計画は変更していない。但し、大型受注が集中し計画を大きく上回った上期に対しては、大幅に減少する見込み。世界的なインフレや金融引き締めによる景気の悪化が顧客の設備投資に影響を与える懸念があり、注視している。また、第2四半期の受注が売上を上回ったことで、受注残も高水準が続いている。引き続き増産に取り組む。
■連結業績予想に関する定性的情報
2023年3月期連結業績予想は、以下の2022年7月29日公表のとおり。
売上高2,215億円(前期比18.7 %増)、営業利益155億円(同37.2%増)、経常利益163億円(同14.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益134億円(同11.3%増)。
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