ジェイテクト、電動化に貢献する超幅狭軸受「JTEKT Ultra Compact BearingTM」を開発

・eAxleの更なる小型化・軽量化に貢献

 ㈱ジェイテクトは10月18日、今後のBEV(電気自動車)の市場拡大を見据え、eAxleに搭載される軸受を幅狭化した、超幅狭軸受「JTEKT Ultra Compact Bearing TM (以下「JUCB」)」を新たに開発したと発表した。

 自動車の電動化が進む中、インバータ、モーター、デフを含む減速機を一体化させたeAxleと呼ばれる電動駆動システムの開発・採用が急激に拡大しており、電費向上や航続距離延長など、より良いBEV実現のためには、その駆動源の心臓部であるeAxleの小型化が求められている。

 ジェイテクトは、2016年に主にHEV(ハイブリット車)やBEVのモーターに使用される高剛性組合せ樹脂保持器を開発した。今回開発したJUCBは、高剛性組合せ樹脂保持器をベースに保持器側面中心に穴を設け、保持器の幅を極限まで狭くする事で軸受の幅狭化を実現した。また、独自の金型設計および成形手法を確立し、幅狭化をする中でも保持器の強度を確保することができた。

■ジェイテクトグループのシナジーでeAxleの小型化・軽量化に貢献

 今後は、JUCBのみならず、発表済みのJTEKT Ultra Compact Diff.(JUCD)や現在開発中のeAxle向け超幅短オイルシールなど、ジェイテクトグループが有する技術でシナジーを生み出し、顧客に電動化貢献技術を提案していく。

 BEV電動駆動システムで特に需要拡大が予測される出力150Kwの同軸タイプeAxleに、上述3製品を適用した場合、eAxleのユニット長を約50mm短縮、重量を約5kg低減すると算出され、eAxleの幅寸法短縮をはじめ、前後寸法や高さ寸法の短縮、それらに伴う小型化・軽量化に貢献することが期待できる。

 引き続きジェイテクトはグループを挙げて、eAxleの一層の小型化・軽量化に寄与し、バッテリー搭載量拡大によるBEV航続距離向上はもとより、eAxle搭載位置の自由度拡大、車室や荷室空間の確保、車両シルエットの自由度拡大、電費向上など、BEVにおける嬉しさ追求に貢献していく。

■今後の展望
 JUCBは、BEVのeAxleにとどまらず、建設機械や農業機械、ロボット、ドローンなどの産業機械に適用することで、国内外のあらゆる駆動システムの小型化ニーズに応えていきたいとしている。

 引き続きジェイテクトは、事業の壁を越えグループ一体となって、電動化貢献技術を更に強化し、「地球のため、世の中のため、顧客のため」となるモノづくりを実践するとともに、低炭素社会の実現に貢献していく。

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