日立建機、バッテリー駆動式ミニ・小型ショベルを「bauma 2022」に出展

・欧州代理店 Kiesel 子会社との合弁会社と連携し、建設現場のゼロエミッション化に貢献

 日立建機は10 月 18 日 、欧州市場の電動化建機へのニーズの高まりを背景に、10 月 24 日から 30 日にドイツ・ミュンヘンで開催される国際建設機械見本 市「bauma 2022」にバッテリー駆動式ミニ・小型ショベルのフルラインアップを出展すると発表した。

 日立建機グループでは、2020 年より 8t クラス ZE85*を発売、2022 年 6 月からは 5t クラス ZX55U-6EB の受注を開始し、建設現場のゼロエミッション化に貢献してきた。「bauma 2022」では、両機種に加えて、新たに、日立建機と欧州代理店 Kiesel 子会社との合弁会社 European Application Center GmbH(本社:ドイツ連邦共和国ヘッセン州/以下、EAC 社)が開発した 2t クラスと 13t クラスのバッ テリー駆動式ショベルの試作機を初公開し、合計 4 機種(2t、5t、8t、13t)を出展する。

 近年、地球温暖化対策や低炭素社会の実現に向け、世界各国・地域で環境規制が強化されている。建設機械業界でも、自動車業界と同様に、稼働時に CO2 などの温室効果ガスを排出しない電動化建機に対する期待が高まっている。特に、欧州市場を中心に過密な都市部の工事で使われる油圧ショベルでは、バッテリー駆動式の電動化建機へのニーズが高まりつつある。

 今回、EAC 社が開発した 2t クラスと 13t クラスの試作機は、バッテリー電源と商用電源を併用できる点 と、エンジン駆動式と同等の作業量を確保できる点が大きな特長。バッテリー電源と商用電源を併用することで、長時間稼働を実現する。また、2t クラスの試作機は同等クラスのエンジン駆動式ミニショベル と同じ外形寸法で、後方超小旋回型のため、狭小地でも効率よく作業ができる。

 今後も、日立建機グループは、EAC 社を通じて欧州の先進的な市場動向を把握し、市場ニーズに合致した電動化建機の開発を日本と欧州とで連携して進めていく。

 なお、2t クラスと 13t クラスの両試作機は、今後の市場調査に活用する予定だが、現時点では日立ブランド による発売時期や価格は未定。

 日立建機グループはこれからも、社会・環境・顧客の課題解決に貢献するため、新たな価値を創造する技術・製品開発に取り組んでいく。

  • ZE85 は、European Application Center GmbH が開発している電動化建機。

■日立建機について
 日立建機は、油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械、鉱山機械などの開発・製造・販売・サービスの 事業をグローバルで展開している建設機械メーカー。新車販売以外の事業である部品・サービス、レンタ ル、中古車、部品再生などの「バリューチェーン事業」の強化に注力し、デジタル技術を活用することで、顧客とのあらゆる接点において提供するソリューションを深化させている。世界に約 25,000 人の従業員を擁し、2021 年度(2022 年 3 月期)の連結売上収益は 1 兆 250 億円、海外売上収益比率は約 79% 。詳しくは、日立建機のウェブサイト参照。

 画像:2t、5t、8t、13t クラスのバッテリー駆動式ミニ・小型ショベル

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