井関農機・有機米デザイン・農研機構、有機農業の普及発展に向け水稲用自動抑草ロボットの共同研究を開始

 

 井関農機有機米デザイン(東京都小金井市 )、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市 、以下農研機構)の 3 者は10月12日、有機米デザインが開発した自動抑草ロボット「アイガモロボ」の共同研究を実施すると発表した。

■共同研究の背景・目的
 有機水稲作においては、雑草防除に要する労力が大きく、省力的な除草技術の開発が求められている。有機米デザインが開発した「アイガモロボ」は、全地球測位システム(GPS) と連動した専用のアプリで移動範囲を設定可能で、自動で水田内を走行しながら、水中を攪拌し地表面の泥を巻き上げる。これにより、地表面の光を遮ることに加えて、沈殿した泥が雑草種子を埋設することで、雑草の発生量を抑制することが期待されている。

 既に全国各地で行われている実証試験では、「アイガモロボ」のみの除草体系でも有機水稲作の雑草防除に成功した事例が数多く報告されている。しかし、「アイガモロボ」の雑草抑制効果やその抑制メカニズムを科学的に検証した事例は少なく、今後の普及拡大に向けては科学的な知見の集積が必要。

 そこで、井関農機においては、有機水稲作圃場への「アイガモ ロボ」導入を見据え、現地実証データの収集、整理、解析を進めることとし、農研機構西日本農業研究センターでは、有機米デザインと協同し、雑草抑制効果や雑草抑制メカニズムの 解明に取り組み、併せて「アイガモロボ」の活用方法や適用条件を検討する。

■主な役割分担

・井関農機:「アイガモロボ」の現地実証試験並びに実証試験データの収集、整理及び解析

・有機米デザイン:「アイガモロボ」の提供及び現地実証試験

・農研機構:「アイガモロボ」の雑草抑制メカニズムの解明及び導入・適用条件の整理

■期間 2022 年度~2024 年度

 ニュースリリース