三菱重工、プラント自動巡回点検防爆ロボットが「2022年度グッドデザイン・ベスト100」を受賞

・コンパクトなボディに凝縮した技術力とデザイン、IoTとロボティクスを駆使した先進性に高い評価
・今年度の受賞対象の中で、特に審美性、提案性、可能性などにおいて総合的に優れた100件として選出

 三菱重工業は10月7日、プラント自動巡回点検防爆ロボット「EX ROVR(エクスローバー)」の第二世代機”ASCENT(アセント)”で、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2022年度グッドデザイン賞」における「グッドデザイン・ベスト100」を受賞したと発表した。EX ROVR “ASCENT”は、石油・ガス・化学製品を扱うプラント内を自動で点検し、万が一の事故時には現場に行けない人に代わって状況把握することで、人と資産を守り、働きやすい職場環境を実現するタフで頼れるパートナー。

 グッドデザイン・ベスト100は、2022年度グッドデザイン賞受賞対象の中で、審美性、提案性、可能性などにおいて総合的に優れているとして特に高い評価を受けた100件に贈られるもの。EX ROVRシリーズは、引火性ガスが発生した過去のトンネル事故において、現場作業員がいかなる対応も取り得なかったことを教訓として、同社の原子力発電所向けの遠隔保守技術をベースに開発され、事故等の有事だけでなくプラントでも活躍している。今回の受賞に当たっては、EX ROVR “ASCENT”が、防爆性能を担保しながら作業員の代わりに昼夜問わず点検を行い、人の安全と設備稼働率の向上に寄与する多くの機能をコンパクトなボディに凝縮した技術力やデザイン、IoTとロボティクスを駆使した先進性などが高く評価された。

 EX ROVR “ASCENT”の特長は、ポリウレタン製の突起(グローサ)を回転させて走行するクローラ機構の採用による高い走破性、マニピュレータによる長いリーチ、IECExやATEXといった国内外の防爆認証を取得していることなどが挙げられる。最大46度の階段や20cmの段差、がれきなどの不整地を難なく走行でき、マニピュレータを最大1.5mの高さまで伸ばすことで圧力計や配管などの対象に近づいて点検することが可能。

 三菱重工は、国内・海外の石油採掘サイトや製油所、防爆エリアを有するプラント向けにEX ROVR “ASCENT”採用の提案を行っている。今回の受賞を弾みに、EX ROVR “ASCENT”のハードウェア・ソフトウェア両面についてさらなる改良を加えるとともに、多様な環境における「安心・安全」を実現するパートナーとして防爆ロボット技術によるソリューションを提案していく。

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