デンカ、ポリエチレン製排水管「トヨドレン」 約 23 億円の戦略投資により生産能力を増強

・農地整備や河川の治水などインフラ強化・災害対策に貢献

 デンカ(東京都中央区)は10 月 11 日 、子会社の九州プラスチ ック工業(熊本県玉名市)で製造しているポリエチレン製排水管「トヨドレン」に関し、約 23 億円の戦略投資を行い、同市内に新たな用地を取得し、製造設備の移設並びに新規設備の導入による供給能力増強を決定したと発表した。

 ポリエチレン製排水管は、各種インフラ整備における地下水の集排水用として年々用途が拡大している。水田の大区画化1・汎用化2 整備による生産性の向上や、河川の緊急治水対策、高速道路 4 車線化等の国土強靭化工事による災害復旧および防災・減災対策など、社会資本整備に資する製品として需要量の増大が見込まれている。

 「トヨドレン」は 1967 年の販売開始以来、長年に渡り各種分野で採用され、国内でトップとなる 3 割 以上のシェアを獲得しており、製造拠点は九州プラスチック工業の他、千葉工場(千葉県市原市) と美唄分工場(北海道美唄市)を合わせた 3 カ所となっている。今回の九州プラスチック工業での 新用地への製造設備移設および新規設備導入により、同工場の生産能力を現行より約 6 割、在庫能力を 2 倍以上増強し、供給体制の更なる安定化に繋げていく。

 同社では、今後も SDGs を羅針盤に、誰よりも上手にできる仕事で全ての人がより良く生きる世界をつくる、社会にとってかけがえのない企業を目指していく。

*1 水田の大区画化:複数の水田をまとめ、区画の大きい水田に作り替えること。大型機械の導入が可能 となり作業効率が向上する。
*2(水田の)汎用化:水田を畑地としても利用できるように整備すること。畑作物の生産が可能にな る。

<投資概要>
投資拠点:九州プラスチック工業株式会社(熊本県玉名市)
投資内容:用地取得および建屋新設による、トヨドレン製造設備の移設並びに新規設備導入
移設先:熊本県玉名市三ツ川地内『玉名市三ツ川産業団地』
投資金額:約 23 億円(見込)
稼働時期:2025 年度上期(予定)

<九州プラスチック工業株式会社 概要>
所在地:熊本県玉名市中字大港 209-1
従業員数:約 120 名
代表取締役社長:伏井 康人
資本金:2,000 万円
事業 :ポリエチレン製集排水管、雨どい、放熱シートなど合成樹脂製品の製造

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