ナブテスコ、オーストリアの風力発電機用スマートセンサー開発スタートアップとの共創

・コーポレート・ベンチャー・キャピタルによる出資と事業提携に関する覚書締結

 ナブテスコは9月23日、同社のコーポレート・ベンチャー・ キャピタル(以下、CVC)である、Nabtesco Technology Ventures L.P. (General Partner:練馬 洋) が、風力発電機用スマートセンサー開発のスタートアップ eologix sensor technology gmbh (以下、eologix 社)へ出資し、ナブテスコが同社との事業提携に係る覚書を締結したと発表した。

 気候変動問題が深刻化するなか、温暖化対策として、風力発電への期待がますます高くなって いる。全世界での陸上・洋上風力発電市場は、2030年には、2021年の800GWから2倍以上の1900GW になると予想されている。陸上では寒冷地での設置による耐環境性、また、洋上では機器の大型化による機器制御のさらなる安全性が求められる。

 eologix社は、風力発電機ブレードの着氷検知を始めとする高度な状態監視により、風力発電機 の発電効率向上を可能とするスマートセンサーを提供している。同センサーは、その高い信頼 性と技術の有効性が評価され、すでに欧州で700基以上の風力発電機に設置されている。一方、 ナブテスコは、風力発電機ヨー旋回部の状態監視と故障回避を実現する風力発電機用CMFS(Condition Monitoring system with Fail-Safe)機器の販売および診断サービスを提供している。

 今回の出資・事業提携により、eologix社の優れた状態監視技術とナブテスコのCMFS技術の融合を図 り、高度な状態監視システムや発電効率向上システムを開発する。また、ナブテスコは、風力発電機向け事業分野での製品開発の加速と人員強化をはかり、欧米市場を始めとする国際市場での 販売拡大を追求していく。これにより、風力発電機メーカーおよび風力発電事業者に向けて、メンテナンス費用の低減や売電収入の増加に寄与する画期的な新製品・サービスを創 造していく。

 今後もナブテスコは、モーションコントロール 技術におけるイノベーションを加速させるとともに、 その技術を活かして気候変動問題を含めたSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献していく。

<eologix 社の概要>
会社名:eologix sensor technology gmbh
代表者の役職・氏名:CEO : Dr. Thomas Schlegl
所在地:Kratkystraße 2 8020 Graz, Austria
設立 :2014 年
事業内容:風力発電機ブレード着氷検知、ブレードピッチ角検知等が可能な 無給電/自律測定スマートセンサーの開発、製造、販売

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