東洋合成工業(東京都台東区)は8月30日、同日開催の取締役会において、千葉工場(千葉県香取郡東庄町)内、第4感光材工場 への感光材製造設備の増設を決議したと発表した。
同社は、2022年5月11日に公表した中期経営計画「Beyond500」において、今後さらなる 需要拡大が見込まれる電子材料分野で、長年培ってきた高純度合成、精製技術にさらに 磨きをかけ、顧客品質を満たす安定供給体制を強化し、持続可能な脱炭素社会の実現に貢献することを計画のコンセプトとして掲げている。またその実現のための数値計画として、中期経営計画期間(2023年3月期~2028年3月期)の 累計設備投資額を300億円と設定しており、この案件その一環の投資となる。
■増設の目的
今後の持続可能な脱炭素社会の実現に向けて、あらゆるデバイスの最適運用が必須とされ、 リアルタイムネットワークの大容量化、AI の活用も企図され、電子デバイスや半導体が未来の 社会インフラを担うと期待されている。特に半導体分野では今後10年で2倍以上の市場成長が 予測され、世界各国ではすでに戦略的投資競争が加速し、より高性能な電子デバイスの実現 に向け多くの機能性材料の供給拡大が望まれている。
東洋合成工業ではその実現に向けて、長年培ってきた高純度合成、精製技術にさらに磨きをかけ、急増する需要と顧客品質を満たす安定供給体制を強化するため、今回の増設を決議した。
今回の設備投資により、千葉工場の先端半導体向け材料の生産能力は2022年3月期比で最大1.8倍の規模となり、今後さらに拡大が見込まれる需要と最先端品質を満たす安定供給体 制を実現していく。
<設備投資の概要>
名称:東洋合成工業 千葉工場 第4感光材工場II期工事(仮称)
工場所在地:千葉県香取郡東庄町宮野台1番51号
主な生産品目:先端半導体に対応した感光材、ポリマー製品
工期:2023年1月~2024年7月(予定)