日揮ホールディングスは8月31日、海外EPC事業会社である日揮グローバルとタイのGCメンテナンス&エンジニアリング社(GCME)がコンソーシアムを形成し、AGCのクロール・アルカリ事業子会社であるAGC Vinythai Public Company Limited社向けVCM・PVC生産能力増強プロジェクトを受注したと発表した。
PVCおよびその中間原料のVCMは、上下水道などの都市インフラ整備や多様な工業製品に欠かせない素材であり、東南アジアにおいては、経済成長に伴う製造業やインフラ事業等の継続的な拡大を背景に、市場拡大が期待されている。
同プロジェクトは、この旺盛な需要に対応するため、各々年産40万トンのVCM、PVC 生産設備及びその付帯設備を増設するもの。日揮グローバルはVCM及びPVC生産設備に係るEPC及びプロジェクト全体の管理を担当し、GCMEは付帯設備に係るEPCを担当する。
日揮グループは、タイにおいて多様な分野での案件実績を有しており、現在もケミカル分野の案件を遂行している。同プロジェクトの受注に際しては、日揮グループのこれまでのタイを含む世界各地でのケミカル分野の実績、設計技術力、プロジェクト遂行能力等が総合的に評価されたものと考えている。
日揮グループは、中期経営計画「BSP2025」において、アジア地域におけるケミカル分野をEPC事業の成長市場・分野と位置付けている。世界各地における豊富なプラント建設実績を活かし、今後も化学メーカー各社が海外で推進する各種プラント建設プロジェクトの受注に積極的に取り組んでいく。
<プロジェクトの詳細>
契約先:AGC Vinythai Public Company Limited
【出資比率】AGC株式会社70.22%、PTTグローバルケミカル社27.32%、その他2.46%
建設場所:タイ王国ラヨーン県マプタプット工業団地
役務範囲:VCM*1、PVC *2生産能力の増強およびその付帯設備に係る設計・調達・建設工事(EPC)役務
*1:Vinyl Chloride Monomer(塩化ビニルモノマー)
*2:Polyvinyl Chloride(ポリ塩化ビニル)
契約形態:ランプサム契約
受注金額:非公表