日本アトマイズ加工、つくば工場で工場棟を増築

・電子部品向け鉄合金粉末生産能力増強

 日本精鉱(東京都新宿区)は8月4日、連結子会社である日本アトマイズ加工(千葉県野田市)つくば工場において、工場棟の増築及び電子部品向け鉄合金粉末の生産能力の増強を行うことを決定したと発表した。

 デジタルトランスフォーメーションの推進、IoT や AI の活用、5G 対応端末の普及、自動車の EV 化や電装化の流れなどを背景に電子部品の市場の拡大が見込まれている。

 日本精鉱は、2019 年6月 27 日に連結子会社の日本アトマイズ加工のつくば工場内の敷地において、新工場棟建設及び電子部品向け金属粉末の生産能力増強を検討することを発表していた。その後に発生した米中貿易摩擦、新型コロナウイルス感染症の世界的 な大流行、地政学的リスクの増大といった変化の激しい状況を見極めた結果、さらなる市場拡大が想定されるメタル系パワーインダクタ向けの鉄合金粉末の生産能力を増強することを決定した。

 建屋については、全体の費用を抑えるため、新棟の建設ではなく、既存棟に隣接するかたちで増築を行うことにした。

 日本精鉱グループは 2022 年度を初年度とする3カ年の中期経営計画において、「グループ力 を発揮し、持続可能な事業の成長に向けて、チャレンジし続ける Challenge for Sustainable Growth」をスローガンに掲げ、「グループ連携の強化」、「収益力の改善」、「新 たな価値を生み出す事業の創出」、「魅力ある会社づくり」という基本方針のもと、高付加価 値製品の生産能力の拡充や車載向け製品の取り組み強化を目指しており、今回の生産能力 増強はその一環となっている。

<計画の概要>
予定地:茨城県牛久市桂町 2200 番地 47
延床面積:約 1,361 m² (建物増築部分)
生産能力:鉄合金粉末の熔解能力を約 70%増強予定
総投資額:約 1,480 百万円(建物・生産設備)
着工時期:2023年5月 (予定)
竣工時期:2023年12月 (予定)
稼働開始:2024年4月 (予定)

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