古河機械金属の機械事業、22年4~6月期売上は1.1%増の約182億円

 古河機械金属が8月9日に発表した2023年3月期第1四半期(4~6月)連結業績によると、売上高は、526億11百万円(前年同期比15.3%増)、営業利益は、21億92百万円(同0.3%増)となった。うち、産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、ユニック部門は減収減益となったが、ロックドリル部門は増収増益となり、181億77百万円(前年同期比1.1%増)、営業利益は、9億40百万円(同4.2増)となった。

 4~6月期の国内経済は、新型コロナウイルス感染症対策の進展と行動制限の緩和により社会経済活動の正常化が進む中、海外需要の回復に伴う輸出の増加などを背景に、製造業の増益が持続している。一方で、新型コロナウイルス感染症の収束は未だ見通せず、ウクライナ情勢の長期化や中国のゼロコロナ政策の影響など下振れリスクが多く、不確実性が大きい状況が続いている。

 古河機械金属2023年3月期第1四半期データ(機械事業)

■機械事業部門の状況

 産業機械部門の売上高は、36億40百万円(前年同期比1.4%減)、営業利益は、75百万円(同33.9%増)となった。第1四半期末の受注残高は、マテリアル機械で砕石プラントなどの受注があったため、前年度末に比べ増加した。売上高については、ポンププラントは増収となったが、ポンプ製品、マテリアル機械は減収となり、橋梁および大型プロジェクト案件は、中央自動車道新小仏トンネル工事向け密閉式吊下げ型コンベヤ(SICON®)等について出来高に対応した売上高を計上したが、減収となった。

 ロックドリル部門の売上高は、76億19百万円(同5.8%増)、営業利益は、4億31百万円(同326.7%増)となった。国内外ともに、原材料価格の高騰などの影響があったが、製品および部品価格の値上げ等にも努め、国内については、トンネルドリルジャンボの出荷減により減収となったが、油圧ブレーカ、補用部品の出荷が堅調で増益となった。海外については、主として、北米における油圧ブレーカ、補用部品の出荷増、円安による増収効果などにより増収増益となった。

 ユニック部門の売上高は、69億17百万円(同2.3%減)、営業利益は、4億33百万円(41.8%減)となった。国内では、電子部品や海外部品の調達難に伴うトラックの生産遅延や減産によるクレーン架装の遅れを主因として減収となり、また、鋼材など原材料価格の値上げ等により原価率が悪化して減益となった。海外では、欧米、東南アジア、オセアニアにおいてユニッククレーンの出荷が増加し、増収増益となった。

■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 通期の連結業績予想については、現時点で見直しを行わず、前回(2022年5月12日)発表(下記)の業績予想のとおりとしている。

 売上高は、2,095億円(同5.2%増)、営業利益70億円(同9.5%減)、経常利益69億円(同23.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、47億円(同27.4%減)となる見込み。

 古河機械金属の2023年3月期第1四半期決算短信