東洋エンジニアリング(TOYO)は8月5日 、FPSO (浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の EPCI (設計から機器購入、建造、据付までの一括工事) 事業を強化するため、2021年 7 月 15 日付では発表したとおり、三井海洋開発(東京都中央区、以下MODEC)との間で合弁会社設立も視野に入れながら、業務提携について協議を継続してきたが、このほど合弁会社(所在地:シンガポール)の設立について最終的に合意し、合弁契約書を締結 したと発表した。なお、合弁会社設立は、関係当局の承認取得を条件としている。
■合弁会社設立の目的
TOYO は石油・ガス開発、石油精製、石油化学、化学肥料に加え、発電をはじめとする社会インフラ領域にまで幅広い建設実績を有する総合エンジニアリング企業であり、世界各国に広がる 6 つの EPC 拠点ネットワークを 駆使して、「環境調和型社会」と「豊かな暮らし」の両立を目指したエンジニアリングサービスを提供している。
MODEC は、FPSO をはじめとする海洋石油・ガス開発プロジェクトに用いられる浮体式海洋石油ガス・生産設備の EPCI、リース、及びオペレーション&メンテナンス(運転・保守点検)サービスを一貫して提供することができる日本で唯一の企業であり、世界屈指の企業として石油・ガス業界で広く知られている。近年は、海洋開発プ ロジェクトの大規模化、大水深海域への移行に伴い、FPSO の大型化・複雑化並びに操業期間の長期化が進んでいる。このような難度の高いプロジェクトについては、確かな実績を有する MODEC を含む限られた上位コントラクターに顧客である石油会社からの大きな信頼が寄せられており、メジャーオイル会社を含め、顧客層も幅広くなりつつある。MODEC は、EPCI 遂行能力を強化することでこういった底堅い市場の需要を取り込むと共 に、現在業界内で率先して推進している FPSO 自体の環境対応技術についても、益々リーディングカンパニーとして FPSO 市場を牽引する必要があると認識している。
MODEC は世界屈指の FPSO 関連企業であり、TOYO は過去 15 年にわたり、案件毎に FPSO のトップサイ ド(船体に搭載する原油・ガス生産設備)について協業してきた。今回の合弁会社設立により、協業形態をよ り一層深化させることで、難度の高い大規模 FPSO プロジェクトの遂行に向けて、エンジニアリング遂行能力・プ ロジェクトマネジメント力を共同で強化し、FPSO ビジネスの更なる拡大に向けた技術力・競争力強化を実現できると考えている。また、今後更に重要となる FPSO 自体の環境対応技術や低炭素・循環型社会の実現に寄与する成長分野に向けた新規技術・商品開発についても、両社のシナジーが発揮できると見込んでいる。
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ニュースリリース(三井海洋開発)