ナブテスコが7月29日に発表した2022年12月期第2四半期連結累計期間(1~6月)の売上高は、前年同期比2.4%減の142,195百万円、 営業利益は同46.0%減の7,886百万円となった。精密減速機において、産業用ロボット向けの高い需要は継続したが、建設機械向け油圧機器は、中国での需要が大幅に減少したことに加え、上海市の都市封鎖(ロックダウン)により中国子会社の操業が一時停止したこと等による影響を受けた。営業利益は売上高の減少に加え、原材料価格及び物流費の高騰等の影響を受けた。また、㈱ハーモ ニック・ドライブ・システムズの株価変動に伴う評価損を計上したことにより、税引前四半期損失は5,674百万円となり、親会社の所有者に帰属する四半期損失は5,106百万円となった。
■セグメント別概況
<コンポーネントソリューション事業>
コンポーネントソリューション事業の売上高は、同4,224百万円(△6.1%)減少し64,722百万円、営業利益 は、同4,893百万円(△40.4%)減少し7,204百万円となった。
精密減速機は、産業用ロボットや工作機械、半導体製造装置向けが好調だったことに加え、EV 用リチウムイオン電池製造装置向け等でも高い需要があったことから、売上高は前年同期比で増加した。
建設機械向け油圧機器は、中国市場で需要が大幅に減少したことに加え、上海市のロックダウンにより中国子会社の操業が一時停止したことにより、売上高は前年同期比で減少となった。
<トランスポートソリューション事業>
トランスポートソリューション事業の売上高は、同1,500百万円(△4.6%)減少し31,124百万円、営業利益 は、同566百万円(△21.9%)減少し2,012百万円となった。
鉄道車両用機器は、MRO(Maintenance, Repair, Overhaul)は堅調に推移したものの、国内及び 海外市場において新車向け需要が低迷し、売上高は前年同期比で減少した。
航空機器は、民間航空機向けでは需要は回復基調となったものの、防衛省向けでの調達品納入遅延等により、売上高は前年同期比で減少した。
商用車用機器は、顧客の生産調整による減産の影響を受けたものの、東南アジア市場の回復により、売上高は前年同期並み。
舶用機器は、上海市のロックダウンの影響があったものの、造船・海運市場の高い需要により、 売上高は前年同期並みとなった。
<アクセシビリティソリューション事業>
アクセシビリティソリューション事業の売上高は、同3,608百万円(10.0%)増加し39,548百万円、営業利益 は、同954百万円(△25.2%)減少し2,829百万円となった。
自動ドア事業は、国内・海外ともに堅調に推移し、売上高は前年同期比で増加となった。
<その他>
その他の売上高は、同1,397百万円(△17.0%)減少し6,801百万円、営業利益は、同945百万円(△93.4%)減少し67百万円となった。
包装機は、製品売上・MROともに電子部品等の調達品納入遅延が継続したことにより、売上高は 前年同期比で減少となった。
■連結業績予想等の将来予測情報に関する説明
2022年12月期第2四半期連結累計期間の業績及び今後の動向等を踏まえ、2022年2月10日に公表した2022年12月期通期の業績予想を下記の通り修正した。
売上高3,100億円(前回予想3,200億円、前年度比3.4%増)、営業利益260億円(同330億円、同13.4%減)、税引前利益350億円(同350億円、同65.7%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益234億円(同234億円、同63.9%減)。
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