ファナックが7月27日に発表した2023年3月期第第1四半期(4~6月)連結業績によると、売上高が 2,115 億 63 百万円(前年同期比 14.2%増)、経常利益が 595 億 38 百万円(同 2.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が 421 億 22 百万円(同 4.5%増)となった。
4~6月期は、自動車関連をはじめとして製造業全般において設備投資が活発に行われたが、サプライチェーンにおける半導体等の部品の不足による生産活動への影響やインフレの加速、急激な為替変動等、先行き不透明な状況が続いた。ファナックグループは、新型コロナウイルスの感染拡大防止を図りつつ、顧客への商品の供給とサービス活動の継続に努めた。特に半導体をはじめとする部品不足については、代替品の採用、設計変更などあらゆる対策を行い、影響を最小限にとどめるべく、会社の総力を挙げて対処した。
■部門別の事業の概況
<FA部門>
FA 部門については、CNC システムの主要顧客である工作機械業界の需要は、中国をはじめとして、欧米、アジア、日本と世界規模で堅調に推移し、工作機械向けの CNC システムの売上も増加した。FA 部門の売上高は 655 億 60百万円(前年同期比 25.6%増)となった。
<ロボット部門>
ロボット部門については、中国で EV、IT 関連向けを中心に売上が好調に推移し、米国でも一般産業向けおよび EV 関連の需要を取り込んだ自動車産業向けの売上が堅調で、欧州でも一般産業向けの売上が好調に推移した。国内では売上が横ばいにとどまった。これらの結果、ロボット部門の売上高は 804 億 29 百万円(前年同期比 36.8%増)となった。
<ロボマシン部門>
ロボマシン部門については、ロボドリル(小型切削加工機)では、パソコン、タブレット、スマートフォン市場向けの需要が旺盛だった前年同期と比べて売上が減少した。ロボショット(電動射出成形機)では、IT 関連、医療市場向けの需要が引き続き堅調に推移したものの、好調だった前年同期と比べて売上が減少した。ロボカット(ワイヤ放電加工機)では、IT 関連、自動車部品市場向けの需要が好調に推移し、売上が増加した。これらの結果、ロボマシン部門の売上高は 401 億 90 百万円(前年同期比24.5%減)となった。
<サービス部門>
サービス部門については、「サービス ファースト」をキーワードに、サービス体制の強化、IT 技術の積極的な導入による効率アップなどを進めている。サービス部門の売上高は 253 億 84 百万円(前年同期比 20.6%増)となった。
■連結業績予想に関する説明
第1四半期累計期間の業績および現時点における事業環境の見通し等を踏まえ、2023 年 3 月期通期の業績予想を以下のとおり修正した。
売上高825,700百万円(前期比12.6%増)、営業利益198,400百万円(8.3%増)、経常利益230,100百万円(7.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益166,900百万円(7.5%増)。
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