東洋機械金属、22年4~6月期売上は3.0%増の81億円、通期予想は0.7%増の335億円変えず

 東洋機械金属が7月26日に発表した2023年3月期第1四半期(4~6月)連結業績によると、受注高は9,529百万円(前年同期比3.4%減)、売上高は8,123百万円(同3.0%増)となった。このうち、国内売上高は2,178百万円(同29.2%増)、海外売上高は5,944百万円(同4.1%減)となり、海外比率は73.2%となった。利益については、売価改善に努めたが、原材料の高騰や長納期化、海上輸送費などの諸経費の値上がりの影響を受け、営業利益は375百万円(前年同四半期比2.4%減)、経常利益は423百万円(同5.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は196百万円(同22.8%減)となった。

 第1四半期(4~6月)におけるわが国及び世界経済は、新型コロナウイルス感染症に対する防疫と活動の制限緩和の両立が進み、社会的経済が正常化へ向かった。一方、急激な円安による為替相場の変動、ウクライナ情勢に端を発する資源価格の高騰、継続する半導体をはじめとした部材需給の逼迫などにより、景気の先行きは不透明感を増している状況で推移している。

 東洋機械金属グループの事業に関連する業界は、主要部材の供給制約やコンテナ不足に伴う物流の停滞など、部材の調達やコスト面で不安定な状況が続いているが、業界の設備投資意欲は、国内・海外共に回復しており、需要は堅調に推移している。このような市場環境のもと、東洋機械金属グループは、2024年3月期を最終年度とする第3期中期経営計画に基づいた事業活動を推進し、中長期的な視点からの持続的な成長と安定した収益確保に取り組んだ。

■製品別の売上状況

<射出成形機>

 射出成形機については、国内は自動車部品関連、日用雑貨や容器類などの生活用品関連の売上が増加した。海外は、アジアでの自動車関連や米国における生活用品関連の中大型機の売上が増加したが、中国でのIT電子機器や医療機器関連の小型機の売上が減少した。この結果、受注高は7,819百万円(前年同期比5.1%増)、売上高は6,275百万円(同2.3%減)となった。このうち、海外売上高は4,547百万円(同11.9%減)となり、海外比率は72.5%となった。

<ダイカストマシン>

 ダイカストマシンについては、国内は自動車関連の売上が増加した。また、海外においては、中国や東南アジアでの自動車関連の売上が増加した。この結果、受注高は1,709百万円(前年同期比29.7%減)、売上高は1,847百万円(同26.5%増)となった。このうち、海外売上高は1,396百万円(同35.2%増)となり、海外比率は75.6%となった。

■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 2023年3月期の通期連結業績予想については、2022年4月26日に公表した下記予想から変更していない。売上高33,500百万円(前期比0.7%増)、営業利益1,850百万円(同5.1%増)、経常利益2,000百万円(同1.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,300百万円(同1.8%増)。

 東洋機械金属の2023年3月期第1四半期決算短信