双日、カンボジアの首都圏変電設備整備案件を受注

 双日は7月19日、カンボジアの電力公社(Electricite du Cambodge、以下EDC)と契約を締結し、同国首都であるプノンペンでの変電設備整備案件を受注したと発表した。

 受注案件は、プノンペンにおいて3か所の超高圧変電所設備の設計・調達・建設を行う一括請負契約であり、独立行政法人国際協力機構(以下JICA)により2015年に締結された円借款事業である「プノンペン首都圏送配電網拡張整備事業(フェーズ2)」のパッケージ1(変電所建設パッケージ、230/115/22kV(キロボルト)(※))にあたる。工期はおよそ29カ月を予定しており、E.M CONSTRUCTION IMPORT EXPORT CO., LTD.(在カンボジア)とSIEMENS ENERGY LIMITED(在タイ)と共に3社コンソーシアムを組成し、共同で案件の契約履行を推進する。日系総合商社がカンボジアにおいて円借款の変電所建設に取り組むのは、この案件が初めて。

 首都プノンペンは、人口200万人以上を抱える国内最大都市であり、国内電力需要の約7割を占める経済の中心地。昨今の人口増加・経済発展にともない拡大する電力需要に対し、電力供給設備の増強が進められているが、さらなる拡大が課題となっている。同案件は、電力需要が集中する都心部の主要変電所の新設・増強を行い、より安定的・効率的な電力供給を可能とすることで、カンボシアの社会・人の生活の質向上に寄与する。

 双日は、2010年にプノンペン事務所を開設して以来、日本への繊維製品の輸出や食料関連事業など、主に生活産業分野においてカンボジアでの取り組みを継続してきた。今回の案件を通じて新たに電力分野にも参入し、電力の安定供給とインフラの発展に貢献する。

 双日は今後も、電力事業における幅広い経験と実績を活用し、同国をはじめとするアジア諸国、および世界各国の電力事業への取り組みをさらに拡大していく。

(※)230/115/22kV(キロボルト):発電所で生み出された高圧電力を、230kVから115kVへ、115kVから22kVへと段階的に下げ(変圧し)、産業用・家庭用での使用電力にするための変電所を建設することを指す。

<Electricite du Cambodgeの概要>
所在地:Street 19, Wat Phnom, Daun Penh District, Phnom Penh, Kingdom of Cambodia

事業内容:電力公社
Webサイト https://www.edc.com.kh/

<E.M CONSTRUCTION IMPORT EXPORT CO., LTD.の概要>

所在地:No.85, Street 344, Sangkat Boeung Salang, Khan Tourl Kork, Phnom Penh Cambodia

事業内容:電気工事・土木建設
Webサイト https://emc.com.kh/

<SIEMENS ENERGY LIMITEDの概要>
所在地:2922/333 New Petchburi Road, Charn Issara Tower II, 35th Floor, Bangkapi, Huaykwang Bangkok 10310, Thailand

事業内容:発電、オイル・ガス事業、高圧送電事業および関連サービス
Webサイト https://www.siemens-energy.com/

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