不二越、2022年11月期第2四半期売上は9.0%増の約1,221億円、通期予想は9.1%増の2,500億円で変えず

 ㈱不二越が7月14日に発表した2022年11月期第2四半期(2021年12月〜2022年5月)連結業績によると、自動車分野で生産調整などがあったが、建設機械・産業機械・市販分野の需要が回復・拡大したことにより、売上高は、1,220億92百万円(前年同期比9.0%増)、このうち、国内売上高は605億85百万円(同5.6%増)、海外売上高は615億7百万円(同12.5%増)となった。利益面については、売上・生産の増加による操業度の改善に加え、原材料価格上昇分の販売価格への環流や、生産ラインの自動化・合理化による生産性の向上、調達コストダウンにとり組み、また、為替が円安で推移した結果、営業利益は81億円(同25.9%増)、経常利益は87億69百万円(同34.8%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は58億30百万円(同30.3%増)となった。

 第2四半期連結累計期間の不二越グループをとり巻く環境は、経済活動の正常化が進み、日本・欧米などの先進国経済の持ち直しが続くなか、総じて緩やかな回復が継続した。一方で、半導体不足による自動車の減産影響や中国での新型コロナウイルス対策による都市封鎖に加え、ウクライナ情勢の長期化や急激な為替円安に伴う原材料・エネルギー価格の高騰など、先行き不透明な状況が継続している。

 このような状況のもと、不二越グループは、中長期的な脱炭素・EV化をはじめとする産業構造の大変革を見据え、ロボット事業をはじめ、工具、工作機械、ベアリング、油圧機器、そして特殊鋼事業をあわせ持つ総合機械メーカーとしての特長を活かし、ユーザーのものづくりに寄与する新商品の開発や技術提案などにより、受注・売上の拡大にとり組んでいる。また、収益の改善に向けて、需要の変化に対応する世界の工場再編、合理化、内製拡大など、事業全般の構造改革を推進している。

 不二越2022年11月期第2四半期累計データ

■セグメントの経営成績

 機械工具事業では、産業機械・市販分野で需要回復が進む工具と、電機・電子分野を中心としたロボット需要の拡大により、売上高は372億97百万円(前年同期比4.9%増)となり、営業利益は31億8百万円(同73.7%増)となった。

 部品事業では、自動車分野において生産調整の影響があったが、建設機械・産業機械・市販分野で需要が回復・拡大し、売上高は768億44百万円(前年同期比9.0%増)となった。一方、営業利益は、操業度の改善に対して原材料価格の高騰などの影響を大きく受け、43億48百万円(同6.5%減)となった。

 その他の事業では、特殊鋼需要の回復と販売価格の引き上げなどにより、売上高は79億51百万円(前年同期比32.4%増)、営業利益は6億41百万円(前年同期は45百万円の損失)となった。

■今後の見通し

 2022年11月期通期連結業績予想については、2022年1月13日発表の予想数値(下記)から変更はないとしている。

 売上高2,500億円(前期比9.1%増)、営業利益170億円(同15.5%増)、経常利益160億円(同10.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益110億円(同10.1%増)。

 ㈱不二越の2022年11月期の第2四半期連結決算短信

 第2四半期決算補足資料

 2022年11月期中間決算資料