・電子制御部品不使用でメンテナンス容易性を確保
㈱クボタは7月6日、単気筒の横形ディーゼルエンジン「RK150」において、中国ノンロードCI*1排ガス4次規制の認証を取得したと発表した。クボタが培ってきた燃焼技術により、電子制御部品を使用せず規制に適合した機械式エンジンを中国横形ディーゼルエンジン市場に投入する。
※1圧縮点火、Compression Ignitionの略
■背景とねらい
横形ディーゼルエンジンは単気筒の小型ディーゼルエンジンで、シンプルな構造のためメンテナンス作業を含めて扱いやすいことが特長。耐久性が高く、東南アジアや南アジア、アフリカなど多くの国の農村部における過酷な使用環境で耕うん機や、かんがい用ポンプ、ボートの動力源など様々な用途に使用されている。
横形ディーゼルエンジンは中国においても農村部を中心に同様の用途で広く使用されている。中国市場においては、中国ノンロードCI排ガス3次規制以降、電子制御部品を使用してエンジンを規制値に適合させることが一般的だが、電子制御エンジンのメンテナンスには、従来の機械式エンジンに比べて専門的な知識が必要となるため、メンテナンスがしやすい機械式エンジンのニーズがある。
2022年12月に施行される中国ノンロードCI排ガス4次規制において、同エンジンが該当する出力カテゴリーで、3次規制の要求レベルに加えインユース試験※2が追加されており、環境保全への取り組みが強化されている。
中国排ガス規制の強化と市場のニーズを踏まえ、クボタはこれまで培ってきた燃焼技術の知見を活かし、電子制御部品を使用することなく同規制値をクリアした。メンテナンス容易性を確保した中国CI排ガス4次規制対応エンジンとして、同エンジンを中国市場に投入する。
※2試験室内でエンジン単体の規定の試験パターンを実施し排ガスを計測するのではなく、実際に使用されている機械からの排ガスを計測するもの。
<製品の概要>
製品名:クボタ横形水冷単気筒ディーゼルエンジン「RK150-E4-2T」
排気量:0.769cc
定格出力:10.3kW(14HP)/2400rpm
冷却方式:ラジエーター
量産開始時期:2023年
認証取得日:2022年4月
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