DMG森精機は6月27日、小型の複雑形状ワークを 1 台で加工する、シリーズ最小の 複合加工機 NTX 500 を開発したと発表した。
NTX シリーズは、旋削とミーリングの工程を 1 台に集約できる複合加工機として、2010 年の販売開始以来、 自動車、航空・宇宙、医療、金型など幅広い分野で、世界中の顧客に使用されている。一方で、 医療用機器、時計、光学部品、打錠金型、噴射ノズル、ロボット部品などの複雑形状ワークは、小型化、精密化が進み、顧客から、省スペースで効率よく生産でき、単位面積当たりの生産性を高めることができる小型の複合加工機への要望が高まっている。
今回開発した NTX 500 は、DMG森精機の複合加工機の中で最小のフロアスペース(幅 3,480 mm×奥行 2,060 mm) で、これまで自社工場のスペースに制約があり、複合加工機の導入に躊躇されていた顧客にも使用 される省スペースな機械。
世界最小クラス1 の全長 250 mm ながらも高出力、かつ主軸最高回転速度 42,000 min-12 と高速な ターンミル主軸 compactMASTER を搭載し、小径穴の加工をさらに精度良く加工することが可能。
これまで小型のマシニングセンタとロータリテーブルを駆使して工程を分割して加工している顧客や、小型のターニングセンタを使用して複雑形状ワークの加工に課題を持った顧客が、NTX 500 を使用すると、段取り替え作業の低減による生産性向上や加工精度の向上など、複合加工機による工程集約のメリットを より実感できる。
また、NTX500 は多品種少量生産の自動化にも対応する機内走行式ロボットシステム2 や、バーフィーダ2 などのさまざまな自動化システムと連結して、さらなる生産性向上を実現する。工程集約や自動化により、生産 リードタイムを短縮できるため、顧客の CO2 排出量や消費電力を削減にも貢献する環境にも配慮した。
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