・2023 年にテスト生産、2024 年春より製品出荷開始
・建築設計は世界的建築家・妹島和世氏が手掛け、エネルギーの未来を作る工場を目指す
自然エネルギーの普及並びに蓄電、送電技術の進化において新規事業を展開する㈱パワーエックス (PowerX, Inc.、東京都港区)は6月23日、岡山県玉野市某所に日本最大級の蓄電池組立工場 「Power Base」を建設すると発表した。
「Power Base」は、23 年からテスト生産を、24 年春から EV 急速充電器、定置用 蓄電池等製品の出荷を開始する予定。
「Power Base」建築設計イメージ図。このプロジェクトは、各プログラムが庭を介してつながれ、働く人同士の交流をうみます。 そして地域の人たちや国内外からの観光客を迎え入れ、様々なコミュニティーを広げ、地域の活性化へつながります。
■次世代エネルギーの大量導入に不可欠となる蓄電池製品を生産
「Power Base」の敷地面積は、約 28,272 m 2。工場の年間生産能力は最大 5 ギガワット時(GWh)で、年間約1万台分の蓄電池製品に相当する。蓄電池生産ライン以外 に、研究開発センター、オフィススペース等も敷地内に設置される。人材採用においては、エンジニアやオペレーター、 技術者など、数年計画で百数人の雇用創出が見込まれている。
工場の建築は、ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞を受賞した「金沢 21 世紀美術館」、ルーヴル美術館の 別館「ルーヴル・ランス」、犬島「家プロジェクト」等、国内外に様々な建築物を手掛ける世界的建築家、妹島和世氏が設計する。建設地となる岡山県玉野市の自然と調和した地域の発展に貢献する斬新な生産拠点を目指す。
■日本国内で大規模な蓄電池工場を建設、高性能で安価な蓄電池製品を量産
同社は、電気自動車(EV)へのシフト、電力の需給調整、再生可能エネルギー発電の更なる普及等に不可欠である、蓄電池 を活用したエネルギー・ソリューションの国内外展開を実現するため、大型蓄電池工場「Power Base」を建設する。蓄電池の導入で経済的な利益が得られる定置用蓄電池や EV 急速充電器、船舶電池、家庭用蓄電池を開発しており、 2024 年春から年間出荷開始予定。先月に発表したシリーズ A ラウンドの前半として調達した資金の一部は、「Power Base」の建設資金となる。
工場建設地となる岡山県玉野市は、瀬戸内海と緑あふれる山々に囲まれた港町で、地震などの災害が少なく、造船のまち としての技術における人材確保が期待できる。また、宇野港等工場周辺の港の水深が深いため、大型船舶が着岸できる 利点がある。その他にも、玉野市から、直島や犬島など、現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」の舞台となる島々 への玄関口としてフェリーが発着さる。宇野港も芸術祭の会場のひとつとなっており、港周辺にはアート作品が多数点在している。このような玉野市の恵まれた立地条件や自然資源を最大限に活用しながら、オートメーション化を通じて、 環境に配慮した、そして資源効率性を優先させた持続可能な生産環境を目指す。
詳細は、ニュースリリース