ファナックは6月14日、ワイヤ放電加工機の新機能を発表した。
ファナック は、2021年にワイヤ放電加工機の最新機種ROBOCUT α-CiC seriesをリリースしているが、2022年は各加工分野の需要に応えるために「更なる高精度に挑む」をコンセプトに様々な新機能を開発した。
プレス金型加工分野では、電気自動車の製造などに使われるモータコア金型を始め、加工精度への要求が年々高くなっている。これらの需要に応えるために、ロボカットでは鋳物構造から見直すことで、機械の剛性を向上し、ピッチ精度と真円度の向上を実現した。
射出成形金型加工分野では、スライドコア部のテーパ形状を高精度に加工するために、試加工による煩雑な調整が必要。ロボカットの「テーパ調整機能」により試加工が不要、調整ブロックと簡単な画面操作だけで4方向20度までの高精度調整を実現でき、加工準備時間を大幅に短縮することができる。
さらに、金型加工分野と部品加工分野に必要とされている微細形状の高精度加工を実現するために、新放電装置SF3と新放電制御iPulse3を活用した「高精度加工条件」を開発した。放電パラメータの調整が不要で、機械搭載の標準加工条件のみで高精度な形状加工を実現できる。
ロボカットはこれからも「価格以上の価値」を提供できるよう、進化していくとしている。