日揮、サウジアラビアの原油・ガス分離設備建設プロジェクトを受注

 日揮ホールディングスは5月30日、海外EPC事業会社である日揮グローバルとサウジアラビア現地法人JGCアラビア社が共同で、サウジアラビア国営石油会社向け原油・ガス分離設備建設プロジェクトを受注したと発表した。

 サウジアラムコ社は、世界的なエネルギー需要の増大に応えるべく、ズルーフ重質原油(Arabian Heavy)開発プログラムを推進しており、日量60万バーレルの重質原油の増産を計画している。日揮グループはその中核である陸上の原油・ガス分離設備、およびユーティリティ設備の建設プロジェクトを受注した。

 同計画は、サウジアラビアにとって世界的なエネルギー需要増大への対応、国内への発電燃料の供給といった役割を果たすだけでなく、同国の産業の多角化や2060年ネットゼロの目標達成に向けたエネルギートランジッションを推進している中で、これらの実現に向けた経済的な基盤を確保する上でも、極めて重要な計画と位置づけられている。

 今回の受注に際しては、日揮グループのサウジアラビア国内における多くのプロジェクト遂行実績に基づくサウジアラムコ社との信頼関係に加えて、陸上の原油・ガス分離設備とユーティリティ設備の2つのパッケージを同時遂行するプロジェクト遂行計画が高く評価された。

 今後も、日揮グループは引き続きサウジアラムコ社が計画する案件の受注を目指していくとともに、プロジェクトの遂行を通して多くのサウジアラビア人の雇用創出と技術移転を実現し、サウジアラビア王国の発展に貢献していく。

<プロジェクトの詳細>

契約先:サウジアラビア国営石油会社(サウジアラムコ社)ならびにアラムコ・アジア・ジャパン株式会社
建設場所:サウジアラビア王国タナジブ地区
(首都リヤドの北東約400 kmに位置する石油複合施設エリア)
役務内容:新設の原油・ガス分離設備(Gas Oil Separation Unit:GOSP)およびユーティリティ設備(水注入設備、変電設備など)の
設計、機材調達、建設工事および試運転助成役務
契約形態:ランプサム契約
受注金額:非公表
納期:2025年

 ニュースリリース