三菱電機、トルコの空調機生産拠点に新工場を建設し生産体制強化、約130億円投資

 三菱電機は5月27日、トルコの空調機生産拠点Mitsubishi Electric Turkey Klima Sistemleri Üretim Anonim Şirketi(三菱電機エア・コンディショニング・システムズ・マニュファクチャリング・トルコ、以下、MACT)において、ヒートポンプ式暖房・給湯機 Air To Water※(エア・トゥ・ウォーター)とルームエアコンの事業拡大に向け、約130億円を投資して新工場を建設し、生産体制を強化すると発表した。

 三菱電機は、2025年度を目標とした中期経営計画において、空調冷熱システム事業を重点成長事業の一つと定め、グローバルでの事業拡大に取り組んでいる。なかでも、成長戦略の重要地域と位置付けている欧州市場では、脱炭素政策により、暖房・給湯用の熱源が化石燃料使用のボイラーからヒートポンプへと置換えが活発化しており、Air To Water市場が急速に拡大している。また、気候変動影響により、ルームエアコンは、贅沢品から必需品へと志向が変化しており需要拡大が見込まれている。

 三菱電機は、成長市場である欧州およびトルコにおける安定した製品供給を実現するため、2016年のMACT設立以来、継続的な投資を実施しており、2021年の約20億円の投資に加え、今回さらに約130億円を追加投資して新たに工場を建設し、Air To Waterとルームエアコンの生産能力を増強する。

<生産体制強化の内容>
概要:Air To Waterとルームエアコンの新工場を建設し生産能力を増強
投資金額:約1,444百万トルコリラ(約130億円)
生産能力:(室外機ベース)
Air to Water 2022年度年間20万台(予定)から30万台へ増強
ルームエアコン 2022年度年間80万台(予定)から110万台へ増強
生産開始:2024年2月予定
省エネ・環境対策 加熱装置等の熱源の断熱強化・排気リサイクル、自然エネルギーの有効活用等によるCO2排出を削減

<MACTの概要>(2022年4月末時点)
社名:Mitsubishi Electric Turkey Klima Sistemleri Üretim Anonim Şirketi
(三菱電機エア・コンディショニング・システムズ・マニュファクチャリング・トルコ)
代表者:社長 野々上 誠吾
所在地:トルコ共和国 マニサ県マニサ工業団地
資本金:571.3百万トルコリラ(約51億円、三菱電機株式会社100%出資)
敷地面積:約60,000m2 (工場建屋 1棟、延べ床面積 40,000m2)
事業内容:Air To Water、ルームエアコンの開発・生産
人員:約630名

※熱移動技術であるヒートポンプを応用し、室外の空気の熱で加熱した温水を室内に循環し暖房・給湯を行うシステム。

 画像:Mitsubishi Electric Turkey Klima Sistemleri Üretim Anonim Şirketi(第一工場)外観

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