オカダアイヨンが5月12日に発表した2022年3月期(2021年度)連結業績によると、売上高20,306百万円(前期比15.4%増)、営業利益1,771百万円 (同28.7%増)、経常利益1,808百万円(同26.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,190百 万円(同29.5%増)と連結会計年度の最高売上・最高利益を更新した。
2021年度におけるわが国経済及び世界経済は、新型コロナウイルス感染防止と経済活動との両立が求められる中、ワクチン接種の進展や行動制限の緩和等によりやや持ち直し、緩やかな回復基調となった。ただし、年度後半には世界的コンテナ不足に端を発した海上運賃の値上げや資源高による原材料価格上昇の影響が顕在化するとともに、ロシア・ウクライナ問題による地政学リスクも相まって先行き不透明感が高まった。
このような環境のもと、同社グループは2021年度からスタートした長期ビジョン「VISION30」及び中期経営計画「ロー リングプラン FY2021~FY2023」の主要3戦略である1人材戦略2マーケット戦略3経営基盤強化の各方針に基づ き、経営計画を実行し企業価値向上に努めた。
■セグメント別経営成績
<国内セグメント>
国内セグメントは、6月に開催した「OKADA大展示会」や10月に出展した「森林・林業・環境機械展示実演会」で の販促効果が寄与したこともあり、売上高16,661百万円(前期比13.4%増)となった。
機種別には、主力の 圧砕機は再開発やビル・工場等の建替需要が回復し売上高6,877百万円(同20.4%増)、つかみ機は金属ス クラップ処理や木造解体、災害復興等の需要が引き続き順調で売上高は1,362百万円(同22.3%増)、油圧ブ レーカは売上高928百万円(同15.0%増)と解体環境アタッチメントは全般的に順調に伸ばした。また、グループ連携による販売強化を進めている林業機械は売上高852百万円(同28.7%増)、ケー ブルクレーン事業は再生可能エネルギーとして見直されている水力発電所の改修工事が引き続き底堅く売上高1,064 百万円(同7.5%増)となった。
また、アフタービジネスについては、原材料売上高が1,730百万円(同8.7%増)、修理売上高は865百万円(同10.6%増)となった。売上増加に伴う経費増加や展示 会費用増加はあったものの、セグメント利益は1,386百万円(同28.4%増)と増益となった。
<海外セグメント>
海外セグメントは、売上高3,645百万円(同25.7%増)となった。主力地域の北米では順調に経済活 動が回復し売上高2,158百万円(同17.3%増)、欧州は販売代理店網の充実が寄与し売上高717百万円(同49.9%増)、アジア地域は現地ニーズに合わせた商材投入が奏功し売上高552百万円(同8.8%増)と主要3地域が順調に推移した他、中東・アフリカ地域等での市場開拓も寄与した。年度後半は、特に海上運賃の 値上げ影響を受けたが、セグメント利益は418百万円(同23.9%増)と増益を確保した。
■次期見通し
次期の見通しについては、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響に加えて、国内外の政治リスクや地政学リスク等も高まっており、引き続き、物流の停滞や海上運賃・原材料価格の高止まり等による影響が予想される。一方では、国内では、全国各地の老朽インフラの再整備、大都市圏を中心とした都市再開発、災害復興工事や耐 震・防災構造への建替え、資源再利用のためのリサイクル、森林・林業再生プランに基づく林業機械化等、国土のレジリエンスに貢献する幅広い分野での機械需要は、引き続き底堅いものと思われる。また、海外では欧米各国に加 えて、アジア・中東・オセアニア・南米等、全世界的にインフラ・解体工事需要は今後も拡大していくものと期待される。
このような環境のもと、同社グループは、従業員及び関係者の安全を最優先とし、新型コロナウイルス感染再拡大の防止に努めつつ、顧客需要に対応した安定的な商品供給とアフターサービスに心がけ社会的責任を果たし ていく。さらには、中長期的に期待される国内外の需要増加に対して、長期ビジョン「VISION30」の方針に則 り、顧客の期待に迅速且つ適切に応えられるよう社内体制の整備を図っていく。
2023年3月期(2022年度)連結業績予想は、売上高215億円(前期比5.9%増)、営業利益20億円(同12.9%増)、経常利益20億円(同10.6%増、親会社株主に帰属する当期純利益 13億40百万円(同12.6%増)。
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