油研工業、21年度売上は26.2%増の291億円、22年度予想は4.5%増の305億円

・ユケン・インディアの土地譲渡益を特別利益に計上

 油研工業が5月13日に発表した2022年3月期(2021年度)連結業績によると、売上高は291億8千3百万円(前期比26.3%増)、営業利益は16億8千4百万円(同173.2%増)、経常利益は18億1千万円(同102.5%増)となり、特別利益に当社連結子会社であるユケン・インディア LTD.において土地譲渡益5億7千6百万円を含む固定資産売却益5億7千8百万円を計上し、税金等調整前当期純利益は24億2百万円(同154.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億2千4百万円(同103.4%増)となった。

 2021年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が実施され、経済活動が制限される期間が生じたものの、ワクチン接種や、感染対策・感染対応の進展等により、持ち直しの動きが見られた。世界経済においては、新型コロナウイルス感染や地政学的リスクの高まりにより予断を許さない状況ではあるものの、米国、中国等の経済活動の回復により、総じて景気は底堅く推移した。

 油研工業2022年3月期データ

■今後の見通し

 今後の見通しについては、2023年3月期の世界経済は、コロナ禍からの回復局面の持続が見込まれているが、ウクライナ情勢の行方、新型コロナウイルス感染症の動向、インフレ懸念、原油価格上昇、中国経済の下振等、様々なリスク要因があり予断を許さない状況である。また日本経済は、半導体不足等の供給制約や原材料価格及び輸送費用の高騰等、経済状況は不透明感が増すものと考えられるものの、緩やかな景気回復基調の継続が見込まれている。

 このような状況のもとで、2023年3月期の連結業績予想については、売上高305億円(前期比4.5%増)、営業利益15億円(前期比10.9%減)、経常利益15億円(同17.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益13億5千万円(同1.9%増)を予想している。

 なお、2015年11月4日開示の「連結子会社の固定資産の譲渡に関するお知らせ」及び2019年3月26日開示の「連結子会社の固定資産の譲渡に関する経過状況のお知らせ」で開示した、連結子会社ユケン・インディアLTD.での土地譲渡益については、新型コロナウイルス感染拡大の影響等による2021年度までの譲渡未完了部分を2023年3月期に全て譲渡完了の見込みであり、第2四半期累計で7億円、通期では14億円を特別利益として連結業績予想数値に含めている。

 2023年3月期の配当予想についても、ユケン・インディア LTD.での土地譲渡益が見込まれることから、1株当たり、普通配当80円に特別配当20円を加えて年間100円の予想としている。

 油研工業の2022年3月期決算短信