三菱重工業が5月12日に発表した2022年3月期(2021年度)連結業績によると、受注高は、前年度比21.9%増の4兆677億円、売上収益は同4.3%増の3兆8,602億円となった。事業利益は同96.3%増の1,602億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同79.6%増の1,135億円となった。受注高、売上収益、事業利益、フリー・キャッシュ・フローのすべてにおいて、前年度実績、2022年2月の予想値を上回った。
売上収益は、航空・防衛・宇宙以外の3セグメントで前年度比増収。特に、 GTCC 事業、原子力事業、物流・冷熱・ドライブシステムが増収をけん引した。事業損益は、材料費・輸送費の高騰、半導体不足の影響を受けたが、各種対策の実施、収益力回復に向けた施策の実行により前年度比 1,061 億円増加した。ROE は 7.7 %へ向上した。
フリー・キャッシュ・フロー は、 事業規模回復に伴う利益増、運転資金マネジメントに加え、政策保有株式、不動産等のアセット売却により、 過去最高の3,018億円を達成した。有利子負債は、現預金控除後で 4,206 億円となり、財務健全性が向上。カーボンニュートラル社会実現のための成長投資の財源を確保。配当は、従前公表の一株あたり 90 円から 10 円を上乗せした一株あたり 100 円を予定し、前年度比25円の増配とした。
■2021年度の業績見通し
2022年度の業績は、売上収益3兆9,000億円(前年度比1.0%増)、事業利益2,000億円(24.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1,200億円(5.7%増)の見通し。 (未確定外貨に係る円の対ドル、ユーロの為替レートの前提は、1ドル120円、1ユーロ130円)
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