豊田自動織機・トヨタL&F、国内初の冷凍・冷蔵倉庫仕様の自動運転フォークリフトを発売

・冷凍・冷蔵ゾーンの移動に対応した自動運転フォークリフトを製品化

　㈱豊田自動織機・トヨタL&Fカンパニーは4月22日、冷凍・冷蔵(-25℃～+10℃)ゾーン間の移動を伴う作業に対応した国内初（同社調べ）の自動運転フォークリフト「Rinova AGF 冷凍冷蔵仕様」を全国40社のトヨタL&F取扱店を通じて発売すると発表した。

　近年、労働力不足やeコマース市場拡大に伴う荷量の増加などを背景に、物流業界ではより効率的なオペレーションが求められており、自動化ニーズが高まっている。こうした顧客の課題に応えるため、同社は自動運転フォークリフトやAGV(無人搬送車)をはじめ、物流機器の製品ラインアップを拡充してきた。

　今回発売する「Rinova AGF 冷凍冷蔵仕様」は、作業の効率化のみならず、冷凍倉庫内という過酷な環境下での作業者の負担軽減を目的に開発した。

　冷凍・冷蔵ゾーン間の移動では、急激な温度変化により発生する結露や靄(もや)が機台およびその走行に影響を与えることから、自動運転フォークリフトの活用は困難とされていたが、結露防止のため機台にヒーターを内蔵する等の対策により、製品化を実現した。

　低温物流業界最大手の㈱ニチレイロジグループ本社(東京都千代田区)と冷凍・冷蔵倉庫における実証試験（2020年10月～2021年9月）を実施し、機台の耐久性、同一機台での冷凍・冷蔵ゾーン間の移動、さらには有人フォークリフトとの共存に関して検証し、有効性を確認している。

　トヨタL&Fは、これからも物流業界における課題解決に取り組み、あらゆる顧客から信頼される物流パートナーとして、最適な物流ソリューションを提供していく。