・有機パッケージ・水晶デバイス用パッケージの需要増に対応
京セラ(京都市伏見区)は4月20日、有機パッケージや水晶デバイス用パッケージなど、半導体部品の増産に伴う生産スペース確保を目的に、鹿児島川内工場に国内最大の建屋となる第23工場を建設することを決定したと発表した。同日、地元自治体である薩摩川内市と立地協定締結の調印式を行った後、2022年5月より新工場の建設を開始する予定。
現在、有機パッケージは、5G(第5世代移動通信システム)の本格化により基地局やデータセンター向けの需要が拡大していることに加え、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転技術の高度化により、センサーカメラや高機能プロセッサ向けなどの需要の伸びが見込まれている。一方で、水晶デバイス用パッケージは、パソコンやスマートフォンといった情報端末から、家電、自動車、産業機械など、多様な機器に搭載されることから、今後も市場拡大が期待されている。
これらの需要増加に対応するため、2023年10月から新工場棟の稼働を順次開始し、有機パッケージの大幅な増産を進めるとともに、水晶デバイス用パッケージにおいても、市場動向等を踏まえながら、生産増強を図っていく。なお、新工場棟の稼働により、同工場における有機パッケージの生産能力は、現状の約4.5倍となる見込み。
京セラでは、旺盛な市場要求に対応することで、半導体部品事業の強化をはかるとともに、鹿児島県の経済活性化や新たな雇用機会創出による地域社会の発展に貢献していく。
画像:23工場外観パース完成予想図
<新工場の概要>
名称:京セラ株式会社鹿児島川内工場 第23工場
所在地:鹿児島県薩摩川内市高城町2310-10
投資総額:約625億円
建築面積:12,380 m2(鉄骨、6階建)
延床面積:65,530 m2
建設計画:2022年5月着工2023年10月操業
製品品目:有機パッケージ、水晶デバイス用パッケージなど
生産計画:約330億円/年(2024年4月~2025年3月)
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