タクマエナジー、今治市クリーンセンター余剰電力地産地消事業を落札

 ㈱タクマ子会社の㈱タクマエナジー(兵庫県尼崎市)は4月5日、愛媛県今治市との間で、タクマが2018年に納入した今治市クリーンセンター(バリクリーン)で生み出される電力を市内の公共施設へ供給する契約を締結したと発表した。2022年4月より稼働開始する高橋浄水場(バリウォーター)など市内6つの公共施設へ電力を供給し、地域で作られたエネルギーをそのまま地域で使う地産地消を推進する。

■事業の目的
 今治市クリーンセンター(※1)は、市内で排出される家庭ごみなどの一般廃棄物を焼却・リサイクルする施設で、焼却時の熱を利用した発電も行っている。また「安全安心で人と地域と世代をつなぐ今治市クリーンセンター」を基本コンセプトとしてデザインされた、地域の憩いの場・防災拠点としての機能を有したごみ処理施設でもある。

 今治市は環境に配慮したまちづくりを目指しており、同事業では、地域で排出されたごみをエネルギー源として今治市クリーンセンターで発電した電力を地域の公共施設で活用する電力の地産地消を実施し、地域資源である廃棄物の有効利用を通じて循環型社会の形成を推進する。

■今後の取り組みについて
 今後は、電力の地産地消に加えて、一部施設を自己託送の活用(一般送配電事業者の送配電網を利用して、今治市クリーンセンターから市内の公共施設へ直接電力を供給する仕組み)によって、より自立的な地産地消スキームの構築と公共施設におけるさらなる電力コストの削減を目指した協議を開始する。

 地域の廃棄物から生まれた電力を地域に還元するこの取り組みは、廃棄物処理施設に対する地域の方々の理解を深めていただくだけではなく、電力費の削減を図りながら、地域循環共生圏の構築や、地域脱炭素にも貢献することが可能。廃棄物やバイオマス由来の電力を地域に供給するこの取り組みは、タクマエナジーでは5件目の実施となる。

 これからもタクマグループは、廃棄物やバイオマスを燃料とする発電プラントの建設やその電力供給などの事業を通じて、再生可能エネルギーの普及と温室効果ガスの排出削減に貢献し、ESG課題(※2)でも掲げる気候変動対策への貢献、資源・環境保全を図り、持続可能な社会の形成を目指していく。

(※1)今治市クリーンセンターの紹介
https://www.takuma.co.jp/pickup/bari_clean.html

(※2) タクマのESGへの取り組みについて
https://www.takuma.co.jp/esg/

<事業の概要>
発注者:愛媛県今治市
施設概要:今治市クリーンセンター(バリクリーン)
焼却施設処理能力:174t/日
発電出力:3,800kW
供給先:今治市内の高橋浄水場(バリウォーター)、下水浄化センターなど6施設
供給期間:2022年4月1日~2023年3月31日

 ニュースリリース