新入社員向け社長訓辞(2022年度):三菱重工業

 取締役社長・CEO 泉澤清次

 複雑化・多様化する社会環境で、当社グループが重視するのは、「二項対立」ではなく「二項調和」。例えばカーボンニュートラル社会実現のため「環境か経済性か」といった二者択一をするのではなく、「環境」と「経済性」を調和させることが重要であり、現実的な貢献に結び付く。

 当社グループの中期経営計画(2021年4月開始)で重点をおく「成長に向けた取り組み」のひとつに「エナジートランジション」を掲げているが、カーボンニュートラルを達成するための取り組みと位置付けている。

 2021年10月、当社グループは2040年でのカーボンニュートラル達成を目指し「MISSION NET ZERO」を宣言した。以前から省エネルギー技術、新エネルギー技術、CO2回収技術などの研究開発を数多く実施し、幅広い技術を保有している当社グループは、人類の大きなチャレンジであるカーボンニュートラルに挑める組織である。

 当社グループのミッションを常に意識しながら、変化や失敗を恐れることなく、果敢に新しいことにチャレンジしていこう。

 新入社員には「守破離」「一人称」の意識を持って仕事と向き合っていくことを期待している。

 「守破離」:武道などの修業の段階で、「守」は先生の教えを守りそれを確実に身につける段階を、「破」は「守」の段階で学んだことに自分なりに工夫を凝らし変えていく段階を、「離」は自分独自のやり方を確立していく段階を指し、まずは、先輩たちの良いところは貪欲に真似をすること。

 「一人称」:どのような仕事も自分がやる、自分でやるという意識で受け身ではなく、半歩でも前に出て取り組み、環境や周囲のせいにせず、何ができるかを自問すること。

 新型コロナウイルス感染拡大のリスクを最小限に抑えるとともに、製造業の根幹である「安全第一」を常に意識して、業務や生活を送ってほしい。

 ニュースリリース
 *リリース内容から「ですます調」で表記しています。