ヤンマー、ドイツ2G社製100%水素燃料コージェネレーションシステムを取り扱い開始

 ヤンマーホールディングスは3月28日、グループ会社であるヤンマーエネルギーシステム(大阪市、以下YES)が、ドイツの2G社製100%水素燃料コージェネレーションシステム(以下、CHP)の日本での取り扱いを2022年度内に開始すると発表した。

 YESは、100%水素燃料エンジンを実用化している2G社と、日本を含むアジア、中東、アフリカ地域における同社製品の販売契約を2021年3月に締結し、日本での販売開始に向けて準備を進めてきた。
 このほど、発注書(PO)の発行を経て、日本国内での取り扱いが正式に可能となった。まずは2022年夏をめどにYESの岡山試験センターに本機および水素発生装置(伊Enapter社製)を設置し、施工やメンテナンス性などの検証を行う。さらに2022年度中には顧客が現物を視察できる環境を整え、様々なプロジェクトや環境先進企業に向けて水素供給も含めたソリューションとして本システムを提案する。また、自社製ガスエンジンについても水素燃料に対応できるよう技術開発を進める。

 今後もYESは、水素燃料CHPや水素発生装置を含めたトータルエネルギーソリューションを提案し、顧客のエネルギーにおける課題解決と脱炭素社会の実現に向けた取り組みを強化していく。

2G Energy AG社 Christian Grotholt代表のコメント
 水素を燃料とするCHPは、気候変動に左右されないエネルギー供給の鍵となります。水素を燃料とするCHPは、風力発電や太陽光発電によるエネルギー生産の変動を補い、人々や企業に安全で環境にやさしく、かつ安価なグリーン電力を供給することができます。水素技術は、これらのエネルギー源にとって理想的なパートナーです。ヤンマーの技術的なノウハウと能力、そして評判が、日本での水素技術の確立に貢献します。パートナーの皆様と一緒に、日本市場を発展させ、皆様の利益につなげていきたいと思います。

■YES 社長 山本哲也のコメント
 YESは2022年度以降、100%水素のCHPを様々なプロジェクトに責任を持って供給できるように実証を行い、お客さまが安心してお使いいただけるシステム提案、設計、施工、アフターサービスを行ってまいります。両社の技術は、多くのお客さまが進めるカーボンニュートラルへの取り組み、脱炭素社会の実現に貢献できるものと考えています。

※1デザインはイメージ。製品化にあたり、変更になる可能性がある。
※2試験の結果により、取扱機種や実際の数値は変更になる可能性がある。

<ヤンマーについて>(原文ママ)
 1912年に大阪で創業したヤンマーは、1933年に世界で初めてディーゼルエンジンの小型実用化に成功した産業機械メーカーです。「大地」「海」「都市」のフィールドで、産業用エンジンを軸に、アグリ、建機、マリン、エネルギーシステムなどの事業をグローバルに展開し、お客様の課題を解決するソリューションを提供しています。ヤンマーは“A SUSTAINABLE FUTURE-テクノロジーで、新しい豊かさへ。-”をブランドステートメントに掲げ、次の100年へ向けて持続可能な社会の実現に貢献していきます。

 ニュースリリース