・磁性材料技術と新たなめっき技術を利用して、これまでに無かった革新的な電子部品の開発・製造拠点
・再生エネルギー100%で稼働し、TDKの発電・蓄電技術を凝縮したエネルギーマネジメントシステムを導入
・近年の少子化にも省人化プロセスで対応、未来志向のサステナブルな新工場
・TDKの受動部品のものづくり強化の第一弾
TDK(東京都中央区)は3月18日、秋田県にかほ市に電子部品の新たな生産拠点となる「稲倉工場西サイト」を建設することを決定、第一期の工場建設を2022年4月より開始すると発表した。
現在、loT やAI などを活用したデジタル・トランスフォーメーション(DX)と、再生可能エネルギーの拡大などによるエネルギー・トランスフォーメーション(EX)という歴史的変革により、電子部品・電子デバイスの重要性はかつてないほど高まっている。TDK は、DXとEX の取り組みを加速させ、よりよい未来に貢献できるテクノロジーの提供に努めている。進化するエレクトロニクス機器とアプリケーションにより、電子部品の需要はグローバル規模で増しており、これらにタイムリーに対応できる電子部品メーカーの役割は増している。
このような状況の中、同社が得意とする磁性材料技術とめっき技術をコアコンピタンスとしたこれまでになかった革新的な電子部品の開発・量産を強化すべく、このほど稲倉工場西サイトの建設を決定した。これにより、顧客対応のスピードアップ、新製品の早期立ち上げなどが可能になる。また、同工場は電力を再生可能エネルギーで100%まかなう予定。同社の電子部品事業はアイスランドの地熱発電の利用など、再生可能エネルギーの導入に積極的であり、同工場においても同社の発電・蓄電技術を凝縮したエネルギーマネジメントシステムを取り入れた環境配慮型の工場としてCO2排出削減にも貢献していく。
さらに近年、国内の製造業が直面している労働力不足に対応し、プロセスの省人化にも対応した未来志向の工場としていく。
なお、同社では、同工場の建設を第一弾とし、今後、秋田地区の電子部品の生産拠点強化について、TDK エレクトロニクスファクトリーズ(秋田県由利本荘市)を中心に進めていく。さらに、地方再生の一環としてのまちづくりプロジェクトや、洋上風力発電プロジェクトなど、県内ではサステナブルな活動が展開されており、同社としても積極的に参画し秋田・庄内地区全体の活性化につなげていく。
<新工場の概要>
TDK稲倉工場西サイト 第一期工事(仮称)
建設地:秋田県にかほ市象潟町字立石4-3
延床面積:約13,000平方メートル(総敷地面積は約36,000平方メートル)
建物の構造 : 2階建て
主な事業:新たに開発しためっきプロセス応用製品(非接触給電コイルモジュール・NFCコイル等)の開発・製造
建設開始日 : 2022年4月(予定)
竣工予定日 : 2023年4月(予定)
量産開始日 : 2023年9月(予定)
■TDK株式会社について(原文ママ)
TDK株式会社(本社:東京)は、スマート社会における電子デバイスソリューションのリーディングカンパニーを目指しています。 独自の磁性素材技術をそのDNAとし、最先端の技術革新で未来を引き寄せ(Attracting Tomorrow)、社会の変革に貢献してまいります。
当社は各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。主力製品は、積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、ピエゾおよび保護部品等の各種受動部品をはじめ、温度、圧力、磁気、MEMSセンサなどのセンサおよびセンサシステムがあります。さらに、磁気ヘッドや電源、二次電池などです。これらの製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK-Lambdaがあります。
アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、自動車、産業電子機器、コンシューマー製品、そして情報通信機器など幅広い分野においてビジネスを展開しています。2021年3月期の売上は約1兆4790億円で、従業員総数は全世界で約129,000人です。