住友重機械グループ、共通基盤プラットフォーム「SHICuTe」を開発

・建設現場での活用事例を紹介

 住友重機械工業と㈱ライトウェル(住友重機械100%出資)は3月17日、グループの製品群を横断して機能開発ができる共通基盤プラットフォーム「SHICuTe(シキュート)」を開発したと発表した。

 近年、さまざまな業界でICT技術を利用した機能開発が活発化しており、住友重機械グループの各種製品においても稼働状況のモニタリングによる予防保全や効率的な運用のサポートなど高度な付加価値機能が求められている。

 SHICuTeはオンラインに接続した住友重機械製品における各種運転データなどの情報を収集・蓄積する共通基盤プラットフォーム。蓄積されたデータを分析し活用することで、顧客のさまざまなニーズに応えて業務を支援することができる。

■SHICuTeの建設現場での活用事例の紹介

 建設業界では少子高齢化により熟練者が少なくなり、建設機械のオペレータや現場作業の管理を経験の浅い若手に任せることが増えているため、機械操作技術の早期向上と安全管理に対するニーズが急速に高まっている。

 住友重機械工業技術研究所では、2019年より、㈱小田島組(岩手県北上市)と共同で油圧ショベルの操縦室内や機械周辺の全方位映像、オペレータ心拍、各種機械データなど建設現場でのさまざまな情報を常時SHICuTeへ送信し一括管理・共有できる遠隔監視システムを開発した。

 これにより、ヒヤリハットや不安全行動の動画とデータを記録することができ、実現場で活用できるソリューションの提案が可能となった。また、蓄積されたデータを利用し機械との接触事故が起こりやすい作業の特定や、熟練者と初心者の技量を定量評価する機能などを構築することで機械操作の早期習熟度向上や事故のリスク軽減が期待できる。

 住友重機械工業はDXを実現するために2021年1月に設立したICT本部とライトウェルが中心となって、今後もSHICuTeとさまざまな住友重機械製品をオンラインで接続し、さらなる機能の深化を目指し顧客に高付加価値なソリューションを提供していく。

 詳細は、ニュースリリース