日立造船は3月15日、三菱マテリアルの九州工場(黒崎地区)にメタネーション試験装置を納入したと発表した。
三菱マテリアルは、2045年までにカーボンニュートラルを達成する目標を設定し、グループ全体で温室効果ガス排出量の削減を進めている。その取り組みの一環として、工場の製造プロセスから排出されるCO2を分離・回収し、水素と化学反応させることで合成メタンを生成するメタネーションの実証試験を行っている。日立造船では、上記の試験のうち、メタネーションに使用される試験装置を本年1月に三菱マテリアルの九州工場(黒崎地区)に納入した。
日立造船は、1995年に東北大学と共同でメタネーションの実証試験を行い、世界に先駆けて高性能触媒の開発や実用化に向けた実証実験を行ってきた。日立造船では現在、0.1Nm3/hから数十Nm3/hまで、得意先のニーズに応じてメタネーション装置を提供している。
また、日立造船のPower to Gas(PtG)事業では、メタネーションの他に水素発生技術を取り組んでおり、21年4月には「PtG事業推進室」を発足し、11月には築港工場(大阪府大阪市)にPtG事業の研究開発・製造拠点「PtG SQUARE」の本格運用を開始するなどPtG事業を積極的に推進している。
日立造船は、PtG事業を通して今後も持続可能な社会の実現に貢献していく。
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