・トラックからの荷降ろし作業を自動化
清水建設は3月7日、建設現場における資材搬送作業の省人化・省力化を目的に、フォークリフト型の自動搬送ロボット「Robo-Carrier Fork」を開発したと発表した。
建設技能労働者の高齢化が進むなか、現場作業の省人化が建設業界共通の課題となっている。清水建設では、建築工事現場のデジタル化コンセプト「Shimz Smart Site」に基づき、人と自律型ロボットが協働するロボット施工(Robot Work)を推進しており、資材搬送については、パレット積みの資材を水平搬送する自動搬送ロボット「Robo-Carrier」と垂直搬送エレベータ「Autonomous-ELV」を組み合わせた自動搬送システムを既に実用化している。一方、資材搬送のさらなる省人化を図るには、搬入トラックからの荷降ろし等に対応できるフォークリフト型のロボットを新たに開発する必要があった。Robo-Carrier Forkが自動搬送システムのラインナップに加わることで、荷降ろしから間配りまでロボットによる一貫作業が可能になる。
Robo-Carrier Forkは、SLAM(自己位置推定技術)を活用して自己位置を認識し、指定された場所まで自律的に移動する無人フォークリフト(AGF)。荷役フォークの揚高は3m、積載重量は1tで、資材の探索とパレット穴の検出を自律的に行い、荷取り作業を実行する。ヤードに資材が段積みされている場合には、資材の配置状況を探索した後、上段のパレットに狙いを定めてフォークを穴位置に差し込む。また、荷降ろし時には、ヤードの状況を探索した上で、搬送済みの資材があればその上に段積み、資材がなければ地面に平置きするなど、作業場所の環境に即した柔軟な対応を行うことができる。
ロボットへの搬送指示はタブレット端末のアプリ画面で行い、搬送したい資材と搬送場所を図面上で選択することで、荷積み場所への移動から、資材の探索・荷取り、搬送場所への移動・荷降ろしまでの一連の作業をロボットが自律的に遂行する。このフォークリフト型ロボットをRobo-Carrier、Autonomous-ELVとクラウド連携させることで、荷降ろしから間配りに至る搬送プロセス全体をロボット化でき、資材搬送作業のさらなる省人化・省力化が見込める。
Robo-Carrier Forkは、建設現場のみならず、物流施設内での荷役作業の効率化にも寄与する自動搬送ロボット。今後、建設現場への展開と併せて、物流事業者へのレンタルや外販にも取り組み、社会実装を進めていく考え。
詳細は、ニュースリリース
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