DMG森精機、女性工学系人材の育成支援 国立大学法人奈良女子大学と包括協定を締結

 

 DMG森精機は3月2日、国立大学法人奈良女子大学(以下、奈良女子大学)と 3 月 1 日に 連携と協力に関する包括協定を締結したと発表した。奈良女子大学の今岡春樹学長とDMG森精機の森 雅彦社長 が出席し、調印式を行った。

 DMG森精機はこれまでも、奈良県、三重県、兵庫県と、地域振興や技術系教育の推進などで協働する包括協定を 締結し、工業高校を含めた教育機関への最先端工作機械の貸与や、DMG森精機エンジニアによる加工ノウハウや最新 技術に関する授業の実施など、学生が産業界の最先端機器で学習できる環境を提供してきた。

 奈良女子大学は 2022 年 4 月に、女子大学で日本初となる工学部を開設する。DMG森精機が 2022 年夏に開設する奈良商品開発センタにも程近く、DMG森精機から講師の派遣やマシニングセンタ技術を活用したカリキュラム の考案、奈良商品開発センタでの実習などを行い、工学系の女性育成を支援していく。

 さらに、奈良女子大学工学部 総合研究棟H棟のネーミングライツを取得し、2022年4月1日から2032年 3 月 31 日の 10 年間、「DMG MORI 棟(工学系 H 棟)」と命名する契約を締結する。

 OECD(経済協力開発機構)の調査結果によると、日本は 2019 年に大学など高等教育機関に入学した学生 のうち、工学を選択した女性の割合は 16%。加盟国平均は 26%であり、調査対象国中、日本は最低水準 となっている。日本全体で人口が減少し、特に理系分野の人材が不足する中、女性の活躍できる場所が限ら れており、まずは教育環境を整えることが非常に重要であると考えている。

 今後、相互に連携強化を図ることで、工学系人材の多様性と、日本の技術力の底上げに貢献していく。

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