キョーリン製薬グループ工場、約100億円投じて高岡工場を建設

 キョーリン製薬ホールディングス の子会社であるキョーリン製薬グループ工場(東京都千代田区、以下、グループ工場)は2月24日、富山県高岡市に所有する土地に新工場として高岡工場を建設することを決定したと発表した。

 グループ工場では、キョーリン製薬グループの長期ビジョン「HOPE100(2010〜2023年度)」のもと重点項目として「高品質な製品を安定的に低コストで供給する競争力のあるグループ生産体制の構築」に取り組んでいる。

 中期経営計画「HOPE100−ステージ2−(2016〜2019年度)」では、重点戦略「グループ内最適化によるコスト構造の変革」を掲げ、2018年4月にグループ内の3つの工場(能代工場:秋田県能代市、滋賀工場:滋賀県甲賀市、井波工場:富山県南砺市)をグループ工場に統合し、工場稼働率の平準化と資産の効率活用により、初期の目的であるコスト低減を達成した。

 現中期経営計画「HOPE100−ステージ3−(2020〜2023年度)」では、重点戦略「コスト競争力の向上」を掲げ、新医薬品・後発医薬品の安定供給と低コストを実現する製造体制の構築に取り組んでいる。

 このような環境下、医薬品の生産数量の拡大に伴い、グループ工場全体として製品供給能力の強化が必要となったことから、このほど、新たに高岡工場を建設することにした。

 主に後発医薬品の製造を行う井波工場については、施設の拡張や設備の増設が困難なこと、また全体として老朽化が進んでいることから、その生産機能を高岡工場に随時移管していく。

 高岡工場は、約20億錠の内服固形剤の生産能力を有し、GMP(医薬品等の製造管理および品質管理の基準)の更なるレベルアップを実現できる施設とする。また、各種作業の省力化や製造効率の向上を図り、安定供給と低コスト生産を達成する。

 環境面でも、既存の生産拠点よりもCO2排出量を大幅に削減できる設計とするだけでなく、液化天然ガス(LNG)などクリーンなエネルギーや、水力発電等の再生可能エネルギーの積極的な活用により環境負荷軽減を進める。

 キョーリン製薬グループは、「生命を慈しむ心を貫き、人々の健康に貢献する社会的使命を遂行します。」という企業理念のもと、今後とも高品質な製品の安定供給に取り組んでいく。

<高岡工場の計画概要>

所在地:富山県高岡市ICパーク8番

敷地面積:42,457m2

建物:3階建て 建築面積7,262m2、延床面積21,091m2

着工:2022年8月予定

竣工:2023年10月予定

稼働開始:2024年4月予定

投資予定額:約100億円

 画像:高岡工場の外観イメージ  

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