焼津水産化学工業、静岡県焼津市の団地工場に設備投資、主力素材の生産体制を強化

 焼津水産化学工業(静岡県焼津市)は2月9日、2月4日開催の取締役会において、機能性食品素材の主力素材で国内シェアNo.1のN-アセチルグルコサミン(NAG)の製造工場に総額8億円を投じ、生産体制の強化を行うことを決議したと発表した。

 現中期経営計画「Create Next YSK」では、機能食品事業の基本戦略として「差別化とフィールド拡大による成長」を掲げ、当該事業の成長分野に積極的に投資していく方針を定めている。

 機能性食品素材の国内の事業環境は、健康志向や少子高齢化といった追い風があり、なかでも成長している機能性表示食品のマーケットにフォーカスし、これまでNAGの新しい機能性データを取得するなど研究開発投資を行ってきた。その結果、焼津水産化学工業が関与した機能性表示食品の届け出件数も増加し、製品の販売数量も増加している。

 こうした需要増加を背景として、同社は、NAGの更なる競争力向上を目的として、静岡県焼津市の団地工場に設備投資を行う。この投資によりNAGの生産工程の見直しと設備の改良を行い、生産能力を30%向上させ、事業拡大を加速していく。また、機械設備のネットワーク化を進め、遠隔制御を可能にするなどDX化を進め、作業の正確性やトレーサビリティを高めるとともに、製造現場の作業環境の改善も行い、作業者に優しい工場にリニューアルする。

<団地工場の概要>
所在地:静岡県焼津市惣右衛門1195-4(水産加工団地内)
投資総額:約8億円
着工:2023年2月(1年後の予定)
完工:2023年5月(予定)
生産品目 :NAG、キチン分解物、キトサン分解物、海藻分解物

※NAG(N-アセチルグルコサミン)は、関節や美容に関する機能性表示食品に対応した素材で、エビ・カニの殻が主原料。

 ニュースリリース